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追憶のEarth-er  作者: だーぎー
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58 最後の仕上げと二人の役割

 「うわぁ……すごい! すごいですっ! 砂の地面にとても綺麗なオアシス……まるでアースに帰ってきたみたい。なんて、私砂漠は行ったことないんですけどね」

「でもこれは、アースにいるって言われたら思わず納得しちゃう程よくできてるよ……ドームの中にいるとは思えないねえ。アタイちょっとだけワクワクしてきたよ! スイ、どっから回る? 」


 【ミザルの湯】の入口ゲートを抜けて中へとやってきたスイとキオンは、目の前に広がる光景に大はしゃぎだ。

 敷地内のどこに足を踏み入れても、ドームの床の固さなど感じないほど厚く積もった砂の地面。その中心には【ミザルの湯】の温泉とは真逆の、心地よい冷たさと綺麗に澄んだ水が湧き出るオアシス。アラムとしても、今回は資料として残っていた数枚の画像と見比べても本物と遜色ないほどの出来映えだと自負している。二人には思いの外、喜んでもらえたようだ。

 それにこの惑星にやってきてからアーサー達は一度もアースのような大自然に出会うことがなかったのだ。その喜びは計り知れない。目をキラキラさせながら走り出そうとする二人をアラムが引っ張って止める。


「ちょいちょいちょい、まずはお前らの力を貸してくれって! その後にちゃーんと楽しませてやるからさぁ! 」

「わーかってるってぇ……それで、アタイらに一体何をさせたいのさ? 」


 アラムはミスズとシェンザーをそれぞれ二人の前へと押す。


「この場所をもっとアースや惑星サンディナに近づける。ユーシアの感覚と俺の資料を基に、キオンはミスズと組んで敷地内の気温を変えてほしい。ミスズはここの管理を任されているから空調設備の助けも借りられる。

 キオンは頑張りすぎるところがあるからな。こないだみたいにお前の身体に負荷がかかりすぎないよう、ミスズとちゃんと相談してある。

 スイはシェンザーとサバク、リオンと一緒にオアシスの方頼むぜ。今皆が砂をゼルに戻して水を作り出す作業してるんだけど、このままじゃ開業までに追いつかないんだ」


「ちょーーっとまって、スイを……こんなヤバい奴と一緒に? そんな危険なこと、絶対にアタイは許さないよ」


 スイを庇うようにしてキオンが立ちはだかる。ユーシアに連れられていたシェンザーが地面に下ろされると、二人にしっかりと謝罪するがキオンは怒りの目を向ける。スイはキオンの怒った様子にオロオロしていたが、意を決したようにキオンの前に一歩出て喋り始める。


「キオン……心配してくれてありがとう。でも、大丈夫だよ。アラムさんやユーシアの仲間なんでしょ? 」


 スイの質問に、アラムもユーシアも笑顔で頷く。スイも二人の顔を見て安心したように頷くと、またキオンの方を振り返って見つめる。キオンは少しの間スイの目を睨んでいたが、やがて観念したように溜め息をついた。


「わかったよ……スイが大丈夫っていうんならね。さぁ、ちゃちゃっと終わらせて、早く遊ぼうか! 」

「うん! 頑張ろうね! 」


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