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希望  作者: もんじろう
3/11

3

 近頃の私は彼の訪問を心待ちにさえしていたのだ。


「やあ、ジョン」


 私は振り返った。


「また、夕陽を見ているのかい?」


 ジョンが訊いた。


「ああ」


 私は頷いた。


 父との思い出については、すでにジョンに話していた。


「中で、お茶でもしよう」


 私は家に入ろうと歩き始めた。


 今までも何回かジョンを家に招き語り合っていたから、何の抵抗もなかった。


「待ってくれ、マイク」


 ジョンの言葉に私は足を止めた。


「どうした、ジョン? 都合が悪いのか?」


「実は今日は…」


 ジョンは、ためらっているようだった。


「君に真実を告げに来たんだ」


 ジョンが言った。


 とても真剣な口調だった。


 真実…どういうことだろう?


 私が黙っているとジョンが続けた。


「私は、この星の人間ではない」


「何の冗談だい、ジョン?」


 私は笑った。


 彼が、そういう冗談を言ったことは今までなかったが、これはさすがに「はい、そうですか」とはならなかった。

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