秘境の奥のマンモス道場

　いくつもの山々を越えた東の秘境。
　そこには三千人もの門弟を抱える『マンモス道場』が存在していた。
　剣と魔法なファンタジー世界で、彼らが使うは“肉体一つ”。
　そんな道場に、なぜか飛んでしまった男が一人。
　鈴木一男（すずきかずお）。
新卒として一年、馬車馬以上に働いてきたブラックリーマンである。
「どこだここ？　つうか俺の体は……誰！？」
　自分の魂が入っていたのは、見知らぬ顔の外国人。
　まさかの転生に戸惑ってしまう一男であったが、
「まあいいか！　むしろ地獄（仕事）から解放されてラッキーだよ！」
　こうしてスーツを脱ぎ捨て、新たな器の“ベル＝ベールマン”として。
　会社や上司への“反発心”から生まれた拳と、あらゆるストレスを“発散”するための防御術。
社畜経験から開眼した『オリジナル技』を駆使し、異世界道場で門弟達と競い合い、帯の色を上げ、ただ己の強さを追い求めていく！