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小説『狭い器』 本土決戦の中で私と桜子は二人だけの世界を構築した。  作者: 居木井丈晴
第一章 北日本人民共和国の朝
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(2)ICBM体操

 プレキャストコンクリート製の画一的な高層アパート群の隙間にある広場では、党の少年団員らが揃いの制服を着て、朝の体操を始めていた。


 I・C・B・M体操、はじめ!


 打ち上がる、スプートニク、新たな世界の目覚めなり


 祖国を守る、ロケットの火


 その名もI・C・B・M


 大陸間弾道弾! ああ、大陸間弾道弾!


 体を大きく伸ばします。Iの字に。まっすぐ敵国を目指します。


 それ行け、それ行け I・C・B・M


 それ行け、それ行け I・C・B・M


 多くの少年、少女が揃いの真っ白な服に、赤いリボンを首に巻いて、真剣そのものの表情で体操を続けていた。私は党の宣伝ポスターがべたべたと貼り付けられた壁に囲まれた狭い通りを抜けて、大通りへと急いだ。


 大通りは、すでに人民服を着た多くの人で溢れていた。


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