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異世界召喚者の異世界転生旅  作者: 妄想作家
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第13話

 お空にあるお日様がしずみ始めたころにきょうかいにつきました。このきょうかいはこの街で一番大きくて、街のどこから見ても見えるそうです。


「リュート君たびたび済まないな、エヴァンス殿もご足労頂き申し訳ない。

シャル君、君もご苦労だったね」


 きょうかいの入口ぽい所でバリウスさんや黒い服を着たお姉さんたち、変な帽子をのせたお髭の長いお爺さんとお爺さんと同じ様な服を着た男の人が何人かが居ました。

 バリウスさんがきょうかいにきた僕にあやまってきましたが、嫌な事をされた事が無かったので大丈夫とつたえときます。


「そうか、ありがとう。

そうそう、今日君をここに来てもらったのはだね。君にステータスプレートという身分証明書の発行をしておこうと思っていてね。これが無いと街で何かあった時や街の出入りが出来なくなってしまうから早めに発行をしておいた方が良いと思ってね。

それで・・・」


「バリウス伯爵、申し訳ないですがワシも彼に挨拶させてもらえないでしょうかのぉ?」


 頭の上に変な帽子を乗せたお爺さんがバリウスさんの話しの途中に申し訳なさそうに割り込んできました。


「おぉ、これは申し訳ありません。モナーク大司教殿。

モナーク大司教殿、彼が今回お頼みしたリューク君です。

リューク君、この方はスアス教のモナーク大司教だ。」


「初めましてリュート君、ワシが紹介にあったモナークという名の老人でのぉ。

スアス教の信者で大司教なんぞやらせてもらっとてのぉ。

スアス教は知っとるかぁ?」


 優しそうな笑顔と声で僕に挨拶してくれました。


「ハジ、メマ、シテ、ゴ、メンナ、サ、イシ、ラナ、イデス。

スア、スキョ、ウッテ、ナン、デ、スカ?」


 何も知らないので、すなおにに知らないとつたえときます。


「そうかいそうかいぃ。

スアス教はなぁ、この世界の神様のお1人とも言われている神族のスピアス様を祭っている宗教でなぁ。

全ての事柄に自ら想いを寄せ、それら全てを思いやるという考えを伝えていく宗教でのぉ。

この世界でもそれなりに大きな宗教じゃよぉ。」


「リュート君、君にスアス教に入信してくれとわ言わないから安心してくれ。

今回はたまたまこの教会であったが、こういったステータス発行はどこの宗教の教会でも行われているし発行を取り仕切って下さるのはこのモナーク大司教殿だ。安心してくれて良い」


 同意してうなずいた僕を見たバリウスさんが「では早速中で発行の儀の取り行いをお願いいたします」とモナークさんに話すと「では中へどうぞぉ」と入る様に促されます。


「リュート君、ここで発行の儀をおこなうんじゃよぉ。

儀式といっても直ぐに終わる簡単なものじゃぁ。あのスピアス様の像の前で跪いてのぉ、この小さなプレートを持ってぇ、幾つかの質問に答えてもらえれば終わりじゃ」


「ワ、カリ、マシタ、モナー、クサン」


 教会の中はとっても広くて天井の高さもかなり高くて色々な色の模様が書いてあって見ると落ち着きます。入口から直ぐお祈りをするための広場になっていてその奥に天井すれすれのとても大きな女の人の像があります。この人がスピアス様だとシャルお姉ちゃんが教会の事とかを教えてくれました。


「そうじゃぁ、リュート君。

伝え忘れてしもうて申し訳ないのぉ。実はのぉ、発行の際にスピアス様のお声が聞こえる時があるんじゃよぉ。その時は落ち着いてそのお声に耳を傾けるんじゃぁ。

その内容は人それぞれじゃしぃ、別にその内容を話してもらわんでも良いからのぉ。

 それじゃぁ、遅くならないうちに始めてしまうかのぉ」



 像の目の前で像に向かって、両方のひざを床についてからきんぞくでできた小さないたをモナークさんと同じお仕事をしているシンプさんと呼ばれている男の人から渡されて、両手ではさみ込むように持って目を閉じるように言われたので持って目を閉じます。

僕のすぐ後ろにモナークさんが立ち、モナークさんや僕を囲む様にバリウスさんたちが見ています。


「これより発行の儀を取り行う。

発行の儀執行者は私、モナークが受者はリューク・ハムレ。

まず確認する。汝はリューク・ハレムで間違いないか?」


 モナークさんの口調が変わってはっこうのぎが始まったのがわかりました。

僕が僕で間違いが無いか聞かれたので正直に答えていきます。


「ハイ」


「汝、この儀を望むか?」


「ハイ」


「汝、これより自信の全てを神に嘘偽りなく開示するか?」


「ハイ」


「汝、神との対話を望むか、それとも拒むか?」


 質問のタイワの意味が分からないでいると、お母さんの代わりに僕と同じように両方の膝を床について両手を合わせていたシャルお姉ちゃんが「神様とお話したいか?って意味よ」と教えてくれたので、「ハイ」と答えます。お話できたら面白そうだもん。


「汝、この儀終わりし時、これからの人生を如何するか?」


「・・・・・・・コノ、セカイ、ヲ、イロ、イロ、ミ、テミタ、イ、デス」


 この質問で、頭の中にまるで思い出したように出てきた答えを答えます。


「宜しい。

神よ、この者に祝福を!

今ここにリュート・ハムレに自身の開示を!

ステータス!」


 ステータスの発言と同時に僕の体とプレートが輝きだします。その輝きは目は痛くない無いのにドンドン強くなっているのが目を閉じていても分かります。


「おぉ!

スピアス様の像が!」


 モナークさんの驚きがきになって思わず目をあけると目の前の像が同じ様に輝いていました。輝きはお互いが共鳴しあうようにつよくなっていきます。

そんな中、僕は、誰かが僕を見ている気がしていました。バリウスさんたちや、シャルお姉ちゃんでもない。知っている温かさとそれに似ている温かさです。

 輝きの光が教会の中を真っ白に包みこんで、輝きが消えると僕の目の前に像とそっくりな女の人と、その人に似ていて大人びた感じの女の人が宙に浮いて僕に笑顔を向けていました。

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