5話目茂みにて~別視点~
4話目の茂みにての別視点です。
「この木から見ても見つからないって、あいつどこ行きやがった」
すると、俺の探してる奴が、寮に向かって走っていくのが見えた
「なにやってんだあいつ……」
追いかけろと思う奴がいるかもしれないが、奴はここ(学園)で一番足が速いんじゃないかと言われるほどの速さだ、追いかけたって意味がない。
「はぁ~、良し、寝よう」
俺は、寝る事にした…
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「よし、行くか・・・」
俺の耳にそんな声が入ってきた。無視しようかとも思ったが、俺はその時、何となく気になって、そちらを見ようとして――
足が滑った。
「わっ」
思わず、声を漏らしてしまった。
(やばい、足が滑ったせいで受身も取れないし、この高さから落ちたら流石にやばい)
俺は、この後訪れるであろう衝撃を覚悟していたのだが…
(衝撃が来ない?)
「大丈夫か? 」
俺は木から落ちたんじゃなかったのか?しかも俺の顔を、1人の男が覗いている。
「大丈夫そうだな……」
声をかけられて気付く、俺はこいつに助けられたのか。
「あぁ・・・助かった……」
それに気づいた俺は礼を言った。
「じゃっ」
男は、そう言って微笑んだ。とても自然に微笑んだのと、少し女みたいな顔のせいか、俺は少し可愛いと・・・
(って、相手は男だぞ!?)
俺がそんな事を考えてる間に男は去っていく所だったが……
男のネームプレートに書かれた名前に俺は驚いた、ちょうど俺が探してた奴と同じだったのだ・・・
「あっおい!」
反射的に呼び止めようかとしたが、聞こえなかったようで男は去っていった。
今回人物の名前が1つも出てこなかったな~とか思いつつ書いてましたが。
渚は、何回男に間違えられれば済むんでしょうね。
訂正しました12.10.16
行間等変更しました12.11.25