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少女達の転生物語  作者: ココア
1回目の体育祭編
32/36

31話 朝の特訓

「渚[なぎさ]…おは、よう」

「あぁ、おはよう、氷裏[ひょうり]」

 氷裏の元気がないのは、寝起きだからでしょうか?

「氷裏、声がかすれてるけど大丈夫か?」

「だい、じょぶ…多分、寝起きだから…だと思う…」

 そう言って氷裏はあくびをしてます。

 そういえば最近、寝起きに声が掠れるようになったって言ってましたね。

「そうか、私は特訓が有るから先に学校行くぞ」

 椛[もみじ]の提案で、リレー走者の人は朝集まって特訓をすることになったんです。

「うん、行ってらっしゃい」

「ああ、行ってきます」

 氷裏が小さく手を振ってくれるので、私も軽く手を振って学園を目指します。

『……風邪でも、ひいたかな…?』

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「じゃ、いっくよー!よーい…ドンッ!」

 椛の掛け声で、私と平馬[へいま]は一斉に走り出します。

 今回は、私と椛、平馬と穐田[あきた]くんの2組に分かれて対決してます。

「うわぁ、やっぱ渚速っ!」

「平馬こそっ!」

 自慢ではありませんが、私にここまでついてくる人はあいつと合わせて2人目です。

「渚!」

「あぁ」

 更に私はスピードを上げて、椛にバトンを渡します。

「「速っ!?」」

 椛は体育の時に見てるので、今の声は平馬達なんだと思います。

「いっぇ~い!私達の勝ち!やったね、渚!」

「あっあぁ…」

 ……まぁ、結果的に私達が勝ちましたけど…

 椛の体力は、一体どこから来てるんでしょうか?

「でも、渚君は相変わらず速いね~走力お化け[おばけ]だね~」

「いや、椛もだいぶだぞ…」

「えぇ~、そんなことないよ」

 そう椛は笑っていますが、私が走力お化けなら、椛は体力お化けだと思います…

「疲れた…」「あぁ…」「・・・」

 平馬の言葉は、私達全員の思いと同じだと思います。

「皆ー!そろそろ朝の会始まるよー!」

 いつの間にか椛は、もう大分遠くに行っていました。

「「「・・・」」」

「本当に、椛の何処にあんな体力が…」

 私の呟きに対して、二人共頷いていました。

 皆考えることは同じなんですね…

コ「そういえば、最初は氷裏モブよりの)脇役だったのになぁ…」

氷「へぇ…」

コ「それで、渚は氷裏や平馬と違うクラスにする予定だったんだよ~」

氷「結局、同じクラスになったけどね」

コ「うん、氷裏がメインキャラの一人になってるけど、これはこれでいいよね!」

氷「あーうん…そうだね」


13.7.13誤字訂正しました(奏者→走者)

13.7.25呼び方直しました(渚→渚君)

13.8.17一行消しました。特に物語に支障はありません。

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