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不細工だと速攻追放された異世界召喚され男は野人を経て最強となる  作者: どらいあい


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第3話 『女スパイ』

 そこはとある国にある、とある組織の支部の一室。

 一人の白を基調とした軍服を思わせるスーツ姿の男が女性に声をかけていた。


「ジェニファ、緊急の指令が出たのは知っているな? 今日からお前にも我々の本部で働いてもらうぞ」


「はいっ!」


「準備が完了次第向かう、分かったな」


「はいっ!」


 上司である男との会話を終えてジェニファと呼ばれた女性は部屋を移動する。

 そして自分が使っている個室に移動して直ぐに必要な物をバックパックに詰め始めた。


「………ふう、ようやくって感じね。ここまで信用を得るのも手間だったわ」


 実のところ、彼女の名前はジェニファではない。それは偽名である。本名はエリンダ・ビーステリアと言う。

 エリンダは今いる組織を危険視するとある国の警察組織から送られた人間、つまりはスパイだった。


 腰まで伸びている濃い紫色のロングヘア、同じ色の瞳を持つ。服装はさっき話していた男の物に近く白を基調とした似た服装だがこちらは下がスカートであり白いヒールブーツを履いている。


 エリンダがスパイとして潜入した組織の名前は『混沌の爪』と言う犯罪組織で犯罪と呼ばれるものはほぼ全般に関与し、更には多くの国の要人の暗殺や歴史的な建造物の破壊などのテロ行為もしている組織だ。


 そんな組織でコツコツとスパイ活動をしていた彼女だが突然本部から各国に作られた支部に戦闘能力の高い人間を融通してほしい云々と言う指令が極秘裏に通達され、エリンダがその補充人材として向かうことになった。


 信用を得たとかは関係なかった。


(先ずは連中のアジトへ向かいその場所が何処にあるのかを突き止める、可能なら私一人で壊滅させちゃっても……なんて流石に無理か、はぁ~)


 今回の急な転属はエリンダにとっても願ってもない話だった。彼女としては犯罪組織などはさっさと元から潰したい存在だからだ。


(非人道的な魔法実験、魔物を使った各国での要人暗殺やイベントへの襲撃、その過激さと危険性はただの犯罪組織のレベルじゃない。『混沌の爪』には何か大きな秘密がある、それを私が暴いてやるわ!)


 バックパックへの荷物を入れ終わる。


「よし、準備完了ね。それじゃあ行くとしますか……あっこれを忘れてたわね」


 エリンダが手にしたのは弁当箱である、中にはおにぎりと惣菜が入っている。彼女のお手製弁当だ。


「腹が減ってはなんとやら、ふふっ……あらためて準備完了ね!」


 個室を出て支部の中央区にある広間に向かう。

 既に他の補充人材は集まっていた。

 先ほど話をした男もいる、その男が口を開いた。


「よしっ他の者達も揃ったようだな、ではアジトに向かうぞ」


 男の背後には少し前までは無かった筈の大きな機械らしき物があった。それの正体をたまたま知っていたエリンダは内心驚く。


(アレは……まさか転移装置!? あんな高価で希少な魔道具、ただの犯罪組織が手に入れるのは不可能…やっぱり背後に大きな力があるわね)


「この魔道具によって生成されたゲートの向こうが我ら『混沌の爪』の本部でありアジトだ。一人ずつ入れ」


 転移装置により楕円形の光が出現する、それがゲートである。

 そのゲートに次々と組織の人間が入っていった。


(次は私の番か)


 エリンダがゲートを脱ける。一瞬で『混沌の爪』の本部に到着した。


「ここが、『混沌の爪』のアジトなの?」


 回りを見ながらエリンダは思案する、彼女が予想していた本部とはその内装がかなり違っていたらしい。


(私が知ってる様々な国の建築様式とは全て違う。古い遺跡とも全く雰囲気が違う、まさか別大陸にある異国の…或いは普通の遺跡とは年代が全く違う特殊な遺構をそのまま利用してるの?)


「おいっ先に来た連中について行け」


「はっはい、分かりました!」


 本部の人間に急かされたエリンダは歩く速さを上げた。

 やがてエリンダと他の補充人材はアジトの広間に案内される。

 『混沌の爪』の構成員が何人も行き来している、その広間の中央には映像機器によって四角い映像が宙に映し出されていた。


 その映像の前に一人の女性が立っていた。


「ようこそ『混沌の爪』のアジトへ~私はここの管理を任されてる幹部の一人、オービエよ」


 明るい桃色の腰まであるツインテール、それと同じ色の瞳を持つ女性だ、身長は百六十五センチのエリンダよりも高く百七十前後だと思われる。

 服装は赤と白を基調としたかなり露出度が高い姿だ。

 足は長い白ニーソと白のピンヒールを履いていた。


(殆ど下着……じゃなくて水着かなんかみたい、まさか『混沌の爪』の本部を任されてる幹部がこんな露出魔だったなんて驚きね)


「はいは~い、色々と驚く事が多すぎて固まっちゃうのは理解出来るけど、話はちゃんと聞いてね~それではこのアジトについて説明を始めま~す」


 エリンダ以外の補充人材もオービエを見て唖然としてしまっていた。構わずオービエは話を続ける。


「このアジトは大陸からもとっても離れた島よ、島と言ってもかなり大きさで広い樹海もあれば海岸にはアリの巣みたいに入り組んだ洞窟もあるし、火山地帯や豪雪地帯なんかもあったりで本当に特殊な場所なの、そんな所にあったこの年代不明のかなり進んだ研究施設がまだ使える状態のままの遺構なんてあったものだからさ~大変…」


 四角い映像が映し出していたのは島の地図だった。

 それを指差してオービエは説明する。


「更にそんな場所に元から生息してる魔物の数も多種多様だったのよ~私達『混沌の爪』からすると色々な国から隠れて有用な実験をするのにどこまでも好都合だった、だから私達のボスはここをアジトにしたの~あっ私達幹部も頑張って研究したりしてこの遺構の施設の使い方とかを必死に覚えたのよ~?」


(なるほどね、どうやってこんな島を見つけたのか知らないけど。その実験とやらが出来るこの遺構と様々な魔物が一緒にあったからこそ『混沌の爪』はここまで大きくなった訳ね……にしても何が有用な実験よ、この犯罪者共!)


「そしてこんにちに至るまで私達の研究は完璧に進んでいたわ~多くの国々でも成果を出せたし、失敗した所でも魔物の研究データは取れたから次に生かせた…」


 ここでの成果とはテロ行為などの被害を指している。

 エリンダは内心で舌打ちをした。


「………けど、ここでとんでもないアクシデントが発生したわ」


「…え?」


「いい? ここから話す事はアジトの外では口外厳禁よ。心して聞きなさい、もしも口を滑らせたりしたら私が直々に……」


 オービエが冷徹な表情でエリンダ達を見る。

 続けて話をしようと口を開いた時、アジトに何かが爆発する音が響き渡った。



 

いきなり視点がとんですみませんな。

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