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不細工だと速攻追放された異世界召喚され男は野人を経て最強となる  作者: どらいあい


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第21話 『新たな面倒事の予感』

 俺は目覚めた、異世界に突如召喚され不細工だからと追放されると言う理不尽に見舞われたがその全てをなんかよく分からんレベルアップ能力と魔力だか魔法だかの力で全てはね除けてカス王達をぶちのめしたのだ。


 顔を思い出すだけで怒りと殺意が湧き出してくる連中をボコボコにしたことで心の平穏を取り戻した俺は島に帰ってからの数日間をベッドで寝て、起きては飯を食う、そして満腹になったら寝ると言った感じで無為に過ごしていた。


「あ~~なぁんもやりたくねぇや」


「……………む」


「さてっ今日は何をするか、起きて…飯食って……散歩でもするか? いや、また寝るか」


「島の試練を受けるべきかと思います」


 目覚めた俺のベッドの前にはムスッとした顔の銀髪ネコ耳魔道士のミルコリが立っていた。

 戻ってきた当初は俺の復讐に協力することでその試練とやらに俺を行かせようとしたが、俺が単独で復讐を終えてきた事で彼女の野望は潰えた。


 あのオービエとかいうピンク髪を含めた犯罪組織の連中に変な洗脳教育もしていたがソイツらを使う必要もなくなったのでさっさとエリンダに引き渡してしまい、今この島にいるのは俺と彼女の二人だけだ。


 連中から他の幹部やら組織のリーダーの情報を得るためにしばらくは島に来れなくなるとエリンダも言っていた、俺は特に手伝う気もないが、犯罪組織が世の中から減ることをゴロゴロしながら祈るくらいはしている。


 さて、それはそれとして今は目の前の面倒なヤツの相手をするか。


「あのな~ミルコリ、俺は色々あって疲れたの、やっと復讐を終えて一段落ついたんだからもう少しゆっくりさせてくれよ」


「そう言ってもう十日間も過ぎていますが?」


 確かにその通りだ、我ながら無職並みにず~とゴロゴロダラダラしてる自覚はある。

 しかし俺はもっとゴロゴロダラダラしたいのだ。ここは何か言い訳を並べるしかない。

 ……それを考えるのも面倒くさい、もう本音でいいや。


「ん~~けどその島の試練ってどうせ面倒くさいんだろう?」


「試練を面倒くさいとか言わないでほしいです、確かに試練を受けるにはこの島の様々な地に向かう必要があるので楽ではありませんが…」


「やっぱりな、ちなみにそれ空を飛んで行くのは」


「絶対にダメです。試練の中にはその場所に到達する事自体も試練とされる物がありますので、全て徒歩で何日もかけて行うしかありません」


「……面倒くさ」


 め、ん、ど、く………さ~~~~~。

 俺は布団を頭からかぶり寝起き拒否の態勢に入った。


「もう…アサヒ様二度寝をしてはいけません、起きて下さい。試練が待っているのですよ」


 試練が待ってるとか、寝起きの人間がこの世で一番聞きたくないワードだわな。


 ミルコリが両手で俺を守る布団を揺らす。

 これはこれで何か得した気分になってしまう俺、やはり本人も自認してるが彼女が美少女だからだろうな。

 同じ事をかーちゃんにされても何も嬉しくないじゃん。


「今日はヤケにしつこいな~」


「案内人は試練を受けるべき者のやる気を引き出すのも仕事の内ですので」


「おたくは本当に仕事熱心だな~」


 ネコ耳との朝の一幕、これはこれで悪くないので昼くらいからその試練とやらに挑むのも有りかと考えていた矢先、うるさい声が俺の耳に届いた。


「アサヒ! 大変よ大変なのよー!」


「エリンダ? お前はあのしょっ引いた連中を引き取ってなんか犯罪組織を完全に潰すからしばらくはここに顔を出せないとか言ってなかったか?」


「それがとんでもない事になったの…あのオービエと同じ『混沌の爪』の幹部が組織の異常に気付いて出張ってきたのよ。留置施設が襲撃されたの、おかげで捕らえていた組織の人間もオービエにも逃げられたわ」


「………お前ら何やってんの? ってかよ、逃がした連中ってほぼ間違いなくここを取り戻しに来ないか?」


「そ、その可能性は大いにあるわ。だからこそまた貴方の力を借りたくて」


「やだよ」


 この勢いに任せて無能報告してくるの本当に何なんだよ、おたく俺の趣味が赤の他人の尻拭いだとか勘違いしてないか?


 手の平をしっしっと振って疫病神を追い払おうとした、疫病神はその行為が大変不快だったのかミルコリと似たような感じでムスッとした。


「そうです! そんな島の外の騒動などアサヒ様には関係ありません、アサヒ様は島の試練を受けるのです」


「それもやなんだけどな~」


 島の試練の後回しと犯罪組織の放置、これ…まさかどっちを無視しても後で余計な面倒ごとになって俺に降りかかってこねぇだろうな。


 こう言う時の嫌な予感って物凄く当たるんだよな俺。

 あ~もう面倒くせ、ならもう腹を括るか。


「……仕方ねぇな、先ずは島の試練を片付けるか」


「それでいいのです」


「ほっ本気なのアサヒ!?」


 ミルコリは華やぐ程の笑顔となりエリンダは驚愕の顔となった。

 エリンダさんよ、そんな顔をされてもこっちも身体は一つしかないんだから仕方ないだろうが。


「ああっ先に話を持ってきてたのはミルコリの方だしな、エリンダには悪いがマジでそっちはお前らが何とかしろよってのが本音だ」


「む~~」


「………試練が終わった時にまだその犯罪組織が目障りな活動をしてたら俺も手伝ってやっから」


 ムスッとエリンダにも多少の譲歩はしとく、本当に今以上に面倒事になってこの島、と言うか俺だな。

 俺のゴロゴロ生活の邪魔になるのならぶちかましてやるよ、カスキングストラッシュとかクソタリの汚ぇ花火を。


「本当に頼むわよ、オービエも厄介だけど他の武闘派の幹部や『混沌の爪』のリーダーは間違いなく危険極まりないヤツばっかりなんだから」


「いやそこは先ずお前らが頑張らんかい………まっ取りあえず朝飯にしようぜ」


 犯罪組織のリーダーとか他の武闘派幹部? そんなのとすすんで会いたくねぇよ俺~。

 おたくらが全部何とかしろよ~。

 まああれだ、俺の異世界物語の第二幕的な? やってられんけど何かそんなんだろ。


 俺は重い足取りでミルコリとエリンダを連れて歩き出した。



これにて完結です。

多分続きは書かないかなと思います、また新しい作品でお会いしましょう。

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