ネットカフェ かつての失敗
最近は雨が降る日が多くなった気がする。まだ梅雨には程遠い季節だった気がするのだが。詳しい気象情報を見れば理由がわかったりするのかもしれないが流石にそこまでする気はない。
そして今日も雨だ。真っ暗になった空を見てふと思い出す。油断が招いたあの悲劇を。
あれが何年前の話だったかは忘れたが、その日は天気予報ではずっと雨マークしかなかった。しかし当日、早朝にはパラパラと降っていたが正午あたりになると完全に晴れていた。
天気予報もあまり当てにならないなと独り言を言い、少し遠出してネットカフェに行くことにした。取り立てて何か珍しいモノがあったわけではないが、偶然見つけて以来なんとなくその場の雰囲気が気に入っていたのだ。
この調子なら午後も晴れもしくは曇りだろうと高を括っていた。括ってしまった。
数時間後、予定よりも少し長居してしまったのでそろそろ帰るかとネットカフェから出ると、外はざんざん降りだった。あの時まで晴れていたのが嘘だったかのようだ。
幸い折り畳みの傘がリュックに入っていたのでまだ良かったのだが、なにぶんサイズが小さかった。
おまけにこの地域は雨が降ると風が強くなるようで、安物の傘は何度も何度も裏返った。
さらに悪いことに、辺りがすっかり暗くなっていたので足元に気をつけてゆっくり進まなければならなかった。
家にたどり着いた時には頭から爪先まで全身びしょ濡れで、果たして傘をさした意味があったのかまるでわからなかった。ぶっちゃけ傘を使わなかったら風の抵抗も少なくてもう少し早く着いていた気がする。
あれ以来、天気予報で雨マークがある時はたとえ晴れていても出かけなくなっていた。精々近場で買い物をするぐらいである。