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最後の模試だな

共通テストまであと一か月と少しということは、最後のマーク模試がある。


 というわけで、今日がその日。


『私的に重要だと思う古文の単語テストしまーす』


 沙音華からそんなふうにメッセージが来た。


 既読するとすぐに古文単語が一つご登場。


 意味を返すと、


『せいかーい!』と来たあとに、また一つ古文単語が。


 なにこれ。沙音華式テストシステムが確立している。


 別にやってることは古文単語アプリと変わらないのに、やっぱり沙音華感がして、だからなんだか落ち着いた。


 結局五十単語くらいチェックしてもらってしまった。


 よし。そろそろ出ないとな。


 僕は予備校に出発した。




 マーク試験についてだが、僕の志望校では得点率八十五パーセントは欲しいと言われている。だからマーク模試の目標は八十八パーセントくらいだ。ただしマーク模試は本番よりも難しくできているので、この目標を突破するのはむずい。


 しかも九割弱というと、ケアレスミスの失点分を考えれば、ほとんど間違えることができない。


 特に僕はケアレスミスやりがちな人なのでなおさら。


 だからこそ、今日沙音華にもやってもらったけど、古文の知識等、確実に点になるところはきちんとマスターしておくことが重要だ。




「お、おつかれ。いよいよ最後の模試だな」


「そうだな」


 榎咲に会った。


 元々意識が高いのがさらに意識が高くなってる。高いビルにさらになんか展望台でものせた感じだ。


 僕だってできる限り高い意識は持っているつもりだ。


 それでもやはり、時々集中力が切れてしまって勉強が手につかなくなり、罪悪感を覚えたりする。


 榎咲はそういうことがなさそうに見える。


 まあとにかく、僕は今日の模試で目標点数をしっかりととって本番につなげるためにここにいるんだ。


 さて、今までの勉強がどれだけ役に立つか。


 前も言ったかもしれないけど、マーク模試は二日間かけてやる本番の試験を模したものを一日にまとめているので、すごいタイトな時間割だ。


 なのでもう早速一科目目の問題冊子とマーク式回答用紙が配られていて、もうすぐ開始のチャイムがなろうとしていた。


 僕は最近気合いが入っているのでマーク用鉛筆を五本机の上に置いている。


 普通の鉛筆よりもマークしやすいらしい。


 そこまで高くなかったし、マークの塗りやすさとかの環境面は、とことん上げておかないと。


 そういうところでカッコつけてもしょうがない。


 とか考えていたらチャイムが鳴った。


 長いマーク模試、そしてこれが終われば次は本番。


 そんな重要な位置付けの模試が、始まった。



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