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転がった

 そして、今日も授業が終わって家に帰ってきた。


 相変わらずの演習で疲れた。あと持ち慣れてないシャーペンを使ったので手が痛い。これは自業自得なんですけどね。


「おじゃまーっです」


 沙音華が入ってきた。

 

「ああー、今日も疲れた」


 沙音華は床に寝転がって回転しながら服を脱ぎ始める。


 すると下から水着が。


「もともと下に水着を着てくることはあったけど、その着替え方は新しいな……」


「まあね」


 沙音華は完全に水着姿になって床に寝た。


「最近まだ暑いんだもん全然何も変わってない」


「まだ夏休みなんだもんな」


「そーだよ。たいせは秋になったけど順調? なんか演習は大変みたいだけど」


「まあ……普通くらいかな」


「普通って思えてる間はいいと思うよー。だけどもうだるくなって無理! とかになった時はちゃんと発散しないとね、何らかの方法で」


「そうだな……」


 僕のこと考えてくれていてありがたい沙音華はそのままごろごろ転がって、また戻ってきた。


 自然に転がりすぎて、床が斜めったりしてるのではないかと思うくらいだ。


「沙音華は、そうやって発散してるのか」


「んー、まあこれは最近考えてついたよ〜あ、ベッドの下が見える。なんもなさそう。やましいものとかは隠してないんだね〜」


「ないよ」


「そうかー。健全だねえ」


 沙音華は煽るような口調で言った。


 仰向けになっているからおっぱいが上を向いている。


 そんな沙音華を思わず健全ではないことを考えて見ていた僕は、ふと思った。


「そうだ、この参考書の壁の中で、もう最近使ってない参考書をベッドの下に入れればいいんだ」


「確かに少しずつ高くなってるね、壁が」


「よし、やろ」


「手伝ってあげる」


 僕はあんまり使わない参考書たちをピックアップした。

 

 そしてそれをベッドの下に入れる。


 沙音華も僕が持ちきれなかった分を入れてくれた。


「よし、これで大丈夫かな」


 おお、机の方を見るとだいぶ壁が減ってる。


 新しい収納場所を発見したおかげだ。


「手伝ってくれてありがと沙音華……ってあれ?」


 ベッドの下を覗いたまま沙音華が固まっている。


「ど、どうした?」


「く、く、く、く、クモがいる……!」


 うわ、そうだ、沙音華、クモ嫌いだったな。ちっちゃいクモなんて部屋によくいるのにな。


「うわうわうわたいせ、捕まえて逃がして〜」


 沙音華が僕のところに来て僕の肩を掴んで引っ張った。


「どこにいんの?」


「ベッドの下のどこかに逃げた」


「いいよそれならほっとけば」


「えーやだ〜怖いよ」


「どんくらいの大きさなんだよ」


「五ミリくらい?」


「いいじゃん。どうせどこかに行くって」


「わ、わかったよ〜でもまた遭遇したら怖い……」


 気にしすぎだな沙音華は。また遭遇することなんて流石にないでしょ。


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