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買い物にいかない

「それで、あれから勉強ちゃんと眠くならずにできた?」


「できた」


「おおー。ていうかじゃあ、なんで今そんな頭抱えてるの? 私抱きついてるよ」


 なんで沙音華に抱きつかれてる時は頭を抱えないで済むことになるんだよ。


「……ああっ、たいせ」


「どうした?」


「予備校で好きな女の子ができた? だから私が抱きついても薄い反応になったんだね!」


「……なんだそりゃ」


 ちなみにいつも通りおっぱいは柔らかいし沙音華は今日も水着。


「あ、泰成さ、あれでしょ。さっきスマホいじってる時に模試の結果見たでしょ、WEB返却で」


「……みた」


「それがやばかったのか〜なるほどね〜理解した」


「……」


「泰成、気分転換にお買い物行こう。最近服おんなじ半袖だよ。多分私の水着の方が多種多様だよ」


「そりゃそうだ。そんな水着持ってる人普通いないな。一方、数パターンしか服をもってない男はいっぱいいる」


 僕は頭を抱えたまま、机に口がつきそうな状態でそう言う。


「数パターン……やっぱりお買い物行こう」


「やだ、勉強したいな」


「……うーん。そっか」


 机しか視野になくても、沙音華から少し心配してそうな雰囲気を感じた。そして優しくおっぱいが離れる。


 少したって、頭を起こして沙音華をみる。床に座っている沙音華は、スマホで電話し始めたところだった。


「ねえ、もしもし? お買い物行こうよー、あ、じゃあ、後一時間後!」


 沙音華は電話を切ると、荷物をまとめ始めながら言った。


「友達と買い物行ってくる〜」


「おおいってらしゃい」


「もしかしたら勝手に泰成の服買ってきてあげるかもしれないからそしたら着てね。プレゼントしてあげる」


「……変なの買おうとしてるのか?」


「なに? 『俺は五浪』って書いてあるやつとか?」


「冗談でもなんかつらくなるな。ていうかなにも買ってこなくていいよ」


「まー、なんかあったら買おっかなー。じゃ、行ってきますー」


 沙音華は呑気な感じで語尾を伸ばしながら立ち上がった。そういやいつの間にか服を着ている。


 頭を起こした時から着ていたとは思うけど……。僕が頭を抱えてる時、後ろで着替えてたのか……? 

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