表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クリティカル・リアリティー  作者: ガラン/藍染
十六巡目開幕編
34/95

第二十八話 挑む

「…………上で何が起こっているんだ?」


「分からない……だけど私達は目の前の事を片付けないと」


「……ああ」


 私は再度拳に力を込める。健人が死んでしまった事は想定外だったが、この怪物さえ殺せればまた生き返る。

 それに、丁度今試してみたい技がある。これが当たれば、恐らくは致命傷を与えられるだろう。


「ウエデヤツガウゴイタヨウダナ……!」


 怪物は不敵な笑みを浮かべる。


「今だ知音!」


「ああ!」


 そう言うと知音は大型車を2台操り、怪物へと飛ばす。大きな衝撃音を出し、その間には怪物が挟まっていた。私は右手の手の平を突き出し『光』を放つ。光熱により車はガソリンに引火し更に大きな爆発音を出し始めた。


「知音、頼んだ!」


「ああ!突っ込め!」


 知音の能力により挟まった怪物ごと二台の車を私の方へ飛ばす。私は構え、全身に『光』を巡らせ、呼吸を整える。技を思いついてしまったのなら、実際に試してみるしかない。そう言ってくれた知音のお陰で今、最高の条件で使うことが出来そうだ。


「〈(レイ・)循環(サーキュレーション)〉」


 全身が満ちていくのを感じる。重心を前に倒し踏み切る。目前の怪物を右拳で殴り軽く飛ぶ。右拳に力を集め全身の光が右拳へ注ぎ込まれていく。残った腕で掴みかかろうとしてきたが、全身に微かに残った光が飛び出し、その全てが怪物の左腕に刺さり吹き飛ぶ。そして肝心の怪物の体は腕とほぼ同時に光に耐え切れず接した部分から灰のようになり、消えてゆく。


「やったあ!! 健人は!?」


 知音は満足気に健人を浮かせていた。いつの間にか健人は生き返ったようだ。飛ぶ力を失ったように彼は落下するが、空気がクッションとなり無傷だった。


「健人頼む、能力使って消化してくれ」


「……ああ、分かった」


 健人は空気で固め消化を済ませる。その中に光を放ったビー玉程の大きさの塊があり、それを拾う。


「やっと……倒せたんだ……」


 私は感動のあまり泣きそうだ。しかし、知音は不服そうな顔をしている。


「どうしたの?」


「……騒がしい。町中……それに嫌な予感がする。早く上に戻るぞ」


 それぞれの能力を使って二階のベランダに飛ぶ。


「助けて!!」


 彼等は恐怖を表し、震えて何も出来ずにいた。視線の先には泥の人形のようなモノが大量に。

 視界に捉えた直後、二人は既に攻撃をしていた。


「〈七刀流乱切り〉!」


 知音の掛け声と共に七本の包丁が泥に切りかかる。その切られた形は不規則であるものの鮮やかに切られていく。それに対して健人は無理矢理風を起こし泥の原型を無くしていた。

 健人は知音をちらりと見たが何事も無かったかのように話し始める。


「……魔莢達守ろう」


 そう呼びかけて直ぐに廊下に飛び出した。私達も続く。


「数が多いな……ここは俺に任せな!」


「ま、待って! 弘成が……どっか行ったの……『犠牲にしてでもしないといけない』だって」


 愛莉だ。確かに、弘成が居ない。何も能力を持っていないはずなのに……。


「……そうか分かった」


 知音が何か思いついたみたいだ。


「陽向、一人で追いかけろ。というかこの源殺してきてくれ」


「……はっ!?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ