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召雷のオカリナ
女王はオカリナを吹いた。魔法のオカリナを。
雷を招くための曲を吹き奏でた。
王家に伝わる曲の中の一つ。雷によって王家の威を知らしめるためのもの。
誰に対してなのか。信頼を裏切った反逆者に対してである。
招かれた雷が反逆者の心を捕らえる。恐怖によって。
決して抗うことを許されない。抗ったら雷が待っていることを、知らしめられるゆえに。
ゆえに女王はオカリナを吹き奏でる。
召雷のオカリナと呼ばれる魔法のオカリナを。
信頼を裏切るものに対する裁きの神雷とするために。
ゆえに人よ。裏切ることをしてはならない。
将来が召雷によって、平安が焼きつくされないためにもーー。
《終》




