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フェニックスへの決意
フェニックスと呼ばれた女がいた。
彼女は死ぬと魂が火口に向かう。
幻想にある特殊な火口にだ。
そこに魂を投じると、死した彼女は蘇る。
焼けた魂が浄化されて新たにされていくように。
死んだ彼女は火口の浄化にて、死と言う汚れを取り除くらしい。
敵に回せば非常に厄介この上ない。
魂を滅するまでの兵器が無いためだ。
古代兵器であるならば、魂を滅する威力があるだろう。
しかし、例え入手したとしてもだ。
使用者や周囲にどのような被害が生じるかが分からない。
未知数というハイリスクを背負う蛮勇がいない。
だからこそ、フェニックスが敵襲として攻めてきた場合、勝つ術が無い。
消耗された末の敗北しか見えてこないのだ。
ゆえに、生命存続のためにも降伏するしか無い。
生きていれば、必ずや魂を滅する力を入手し、フェニックスを殺し尽くす可能性があるからだ。
数多の年月が流れようとも、生き恥を晒すことになった屈辱を拭い去らせてみせよう。
その時まで首を洗って待っていろーー。
《終》




