復讐の決断
私は奴らに復讐するか、復讐をしないことにするか、迷っていた。
実はこういうことだ。
私は奴らに誹謗中傷を受けており、心が病みかけている。
このままでは自殺を図りそうで怖いのだ。
さらには、私のことを気遣ってくれている彼女が、奴らを殺害しようと考えていることに気づいてしまった。
彼女にまで心配をかけさせてしまうなんて……。
最終結論の日は残暑になるだろう。
その時に復讐を決行するならば、私は罪に問われ前科を背負うことになる。
その時に復讐を決行しないならば、私は罪に問われることは無いが、誹謗中傷は続くことになる。
残暑の時がーー決断の時が来た。
奴らは私にまたも誹謗中傷をしている。だが、判断を誤っているのか大勢の人の前でだ。
こんなに人がいる前でやるとは、どこまで自分たちの力に自惚れているんだ。
周囲を見回すと彼女がいた。何やら他の人々に話している。
私の心をかき乱すためだろうか。私は彼女に見限られたのだろうか。
恐怖が心を包み込む感覚に囚われる。
しかし、周囲の人々の声が急に入って来た。
いや、静観することを止めた感じだ。
ざわめきとなった周囲の人々の声を分析する。
すると、私に対する誹謗中傷が度を越えているという意見が出た。
ざわめきの言葉を理解したのだろう。奴らは戸惑っている。
奴らからしたら、自分たちが急に悪に仕立てられているのだ。
足音が近づいている。私の元へと向かっている。
彼女だ。彼女が微笑みかけている。私は彼女に見限られているわけではなかったようだ。
彼女は嫌いな人に対して、徹底的なまでに嫌うからだ。
また、友愛問わず好きな人に対してはとことん好きになるという傾向があるからだ。
そして、私はこの状況で彼女が微笑みかけてくれた意味を悟った。
奴らに対する私への誹謗中傷の謝罪。それを行わざるを得なくする。
それが彼女の奴らに対する復讐なのだ。罪に問われることのない復讐だ。
私はそのことを理解すると、この場で復讐することを選んだ。
どんな結果になるのか分からない。だが、戦っていこう。
彼女と共になら負けることは無いからだーー。
《終》




