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猫とロケットの本
昔、子供の頃に読んだ本がある。
一匹の猫がロケットで宇宙へ行く話だった。
続きは覚えていない。あったのかも分からない。
子供心に宇宙へ行った猫はどうなったんだろうと考えたことがある。
想像する楽しみを見つけたきっかけになった。
子供ながらに続きを思いついて。
それを画用紙にクレヨンで描いていた。
最後まで描けたのか。今じゃ分からないが。
でも、その作品自体はすごいと今では思う。
想像する楽しみを見つけるきっかけとなった作品は、見つけた人にとっての宝物であると言えるのだから。
いつか、その宝物の理由を忘れてしまったとしても、心のどこかに残っているだろう。
想像する楽しみを見つけるきっかけとなった作品。
私にとってそれは、猫がロケットに乗って宇宙へ行く作品だったのだ――。
《終》




