表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/100

バカ騒ぎに隠されたもの

野球をしたいと彼は言った。

野球を通して、強さを教えたいとも。

右手に鍵を握り締めて笑っている。

強さの鍵を譲り渡すことを願いながら。

バカ騒ぎの集団を作り出すつもりなのか。

バカ騒ぎで周囲を賑やかすつもりらしい。

野球という名のバカ騒ぎをして。

バカ騒ぎを鍵とするつもりだ。

強さの鍵を譲り渡すために、野球によって鍛えるのか。

だが、彼が強さの鍵を譲り渡したら、彼はどうなるんだ。

彼によって生じたバカ騒ぎに、彼が抜けてしまったらどうなる。

彼ゆえにバカ騒ぎができるのだろう。

彼よ。気付くべきだ。

彼こそが、彼もまた、強さの鍵自身なのだと。

バカ騒ぎを引き起こすことに意識が向いていたな。

バカ騒ぎの中心となることで忘れていたな。

一つ忠告しておこう。仮初めに忠告しておこう。

譲り渡す相手の成長は、目まぐるしいものであると。

彼の想定以上だと。

ああ、バカ騒ぎの外側からの傍観者として。

彼とその集団の物語を眺めていよう。

介入することはしない。

だが、枠外からの改変者たちの行動は知り及ばないことだ。

誰であってもね。

さて、頂点からの見物の時間だ。

酒でも呑みながら行く末を見守らせてもらうよ。

結末へと滑り落ちて、未来を掴むよう励みなさい。

諦めなければ、手に入るのだから――。

《終》


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ