光の紋様
朝の光、カーテンが淡く染まりはじめて
起きる前の重い身体に
雨の音と蝉の声が交互に
パラパラ、ジンジンと染み入ってくる
雨上がり、光の合間にウグイスも鳴く
白昼の光、暑さを凌ぐ瞼に
木洩れ日の光は蝶々のシンメトリーの瞬き
螺旋の渦となってこの目に飛び込んでくる
夜の光、火を焚くのが上手なひとにならって
夜への道を少しずつ歩けば
夏の香りと潮騒がまざってゆく浜辺へ
遥かな記憶とともに流木を拾いにゆく
乾いた音、湿っぽい音、
混沌とバラバラの形を積み上げて
夜に包まれた闇のただ中に
夕陽を浮かべてみる
懐かしく、静かに、安らかな気持ちで
きっと大丈夫、そうささやかれるように
パキ、パキ、、と心の中に流木を灯す