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私の魔法は何色ですか?  作者: トマト天津飯
【第3話】 お嬢様と執事
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セバスさん。

(イグナルト視点)


馬車に目を向けると側面には金色で出来た獅子の模様が装飾されていた。

これはメレンブルク家の家紋である。


メレンブルク家は世界12貴族の内の一角である。

そんなメレンブルク家には最強の執事がいると言われてる。そして、その最強の執事がこの人セバスさん。


豊富な戦闘技術と生まれ持った強固な肉体で相手を次々と倒す様はまるで武神その者。


魔法を使えば互角に戦う事が出来るが肉体戦のみだとセバスさんに勝つ事は不可能だ。

数発攻撃が当たれば上出来だろう。


その異様な強さを見込まれ、騎士団で戦闘技の先生として招かれていた。

セバスさんの教えは厳しくキツイもので団員達からは【タキシードを着こなす悪魔】と言われている。


その地獄の扱きは俺も例外なく受けた・・・いや、俺の場合は他の物より圧倒的に厳しい訓練を受けてきたがそれは俺から直々にセバスさんに頼んだ特別メニューだった。

当時の俺は強くなる事にしか見えておらず、強くなる為なら何でもしていた。


「数年ぶりですか?大人になられましたね。」

「セバスさんも年からは感じ取れない若々しさがありますね。」

「おっほっほ、お世辞とは成長しましたね。声を聞いた瞬間に貴方だとすぐに分かりました。」

「分かったなら自分で何とかして下さい。」


クソ、セバスさんが乗っている馬車だと分かっていたら助けなかったのに。

全く、働き損をしたな。


「申し訳ございません、騎士団を抜け、戦闘技術が落ちていないか気になりまして、少し状況を見ていました。」

「全く、そのおかげで馬車が壊れましたけどね。」


壊れた自分の馬車を見つめる。


「おっと、これはなかなかですね。一度屋敷に持っていきましょう。屋敷には専属の技術士が居ますのでそちらの馬車も直せると思います。・・・ローズお嬢様、一度馬車を屋敷にお持ちさせて頂いてもよろしいですか?」

「全く、セバスったら。今回だけの特別だからね。・・・久方ぶりね。イグナルト!」


馬車から金髪の髪を靡かせ外見からして14歳ぐらいの少女、一目見るだけでどれだけ高価な物か想像できないドレスを平然な顔で着こなすこの少女はローズ=メレンベルク。

メレンブルク家の一人娘。


セバスさんが騎士団の訓練の際に何度か連れてきた事がありその際に知り合った。


「ローズか!。大きくなったな!4年ぶりぐらいか?」

「えぇ、そうねよ。アナタが騎士団を抜けてから一度も会った事無いからそうなるわ。・・・それよりイグナルトはここで何していたの?」

「何って?・・運送の帰りに盗賊に襲われてる馬車があったから助けて」

「それで自分の馬車が壊れたのね。・・・はぁ~。」

「全くだ。セバスさんが乗っている馬車なら助けなくて良かったのにな。」

「いらないお節介だとしても、メレンブルク家は助けて頂いた恩には対価を払うのが家訓よ、責任もって馬車を直させるは・・・セバス屋敷まで馬車をお運びなさい。」

「承知いたしました。」


セバスさんは身に纏っていたタキシードを脱ぎワイシャツ姿になる。

腕をまくり半壊した馬車に手をかける。腕に力を入れると普段から太く強固な筋肉質の腕が更に太く大木の様であった。

セバスさんは軽々と馬車を持ち上げ肩に担ぐ、半壊したとは言え馬車は大きく重量もある、それを赤子の様に扱う様を見てサバスさんとの絶対的力の差を感じた。


「屋敷まで4キロ程ですか・・・良い運動になりますね。」


セバスさんはそう呟くと馬車を担いだまま走り去った。


「・・・あの人、本当に人間か?」

「何してるのイグナルト?私の馬車に乗りなさい。セバスに置いていかれるわ。」


ローズの手招きに甘え馬車に乗り込みセバスさんを追いかける。

馬車で追いかけてるにも関わらず差が埋まらず、背中を追うだけでやっとだった。


これが騎士団で噂の【タキシードを着こなす悪魔】の実力。






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