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ゴアハウスラジオ第125回「タブレット」文字起こし

グロ井:さあ、始まりました。ゴアハウスラジオのお時間です。本日もインターネット配信サイトYOH!tubeから生放送でお送りします。

お相手を務めさせていただきますのは、グロ井とぉ。


ザザ原:ADザザ原でお送りしまあす。


グロ井:で、観ましたかザザ原くん。例の映画、いや映像っていったら良いのかな。


ザザ原:観ましたよ。


グロ井:率直な感想をどうぞ。


ザザ原:最悪の気分です。


グロ井:たーッはーッですよねー(爆笑するグロ井)


ザザ原:なんなんですか、あれ。悪趣味にも度がありますよ!


グロ井:前回をお聴きでないリスナーの方のために説明すると、「タブレット」という呪いの石板を巡る映画の話です。


ザザ原:グロ井くん、こういうのを言うために「開場中」の時間設けてるんじゃないの?あのラーメンの話必要だった?


グロ井:カクちゃん製麺の「ビターン」が美味しいというのも、超重要な話だから!


ザザ原:ば、番組コンセプトにびたイチ関係ねえ!


グロ井:本題に戻りますよ、ザザ原くん。私とザザ原くんが観た映画は、「タブレット」というタイトルの作品で、なんだろう中東でいいのかなあれは?


ザザ原:北アフリカじゃなかった?まあ、そういうところの遺跡で発見された呪いの石板をめぐる話ですね。


グロ井:そうそう。全編ドキュメンタリー風に進むんです。


ザザ原:酔うよね。特に後半、アイフォンで撮ってるのかな?カメラの手ブレがひどくて。


グロ井:ああ、モキュメンタリーが出たてのころの映画とかじゃないんだから、もうちょっと何とかしてくれと観てるときは思ったけど、まあ理由はあります。これは後で言う。お、ラジオネーム・Lミカさん、「この映画、チュイッターで気になってました。取り上げてくれて嬉しいです」、ありがとうございます!


ザザ原:ミカさんありがとう!……後で?まあ、いいや。前半割と静かに進むよね。


グロ井:そうそう。本当にドキュメンタリー風。発掘隊の教授とかの話から、呪いの石板、英語で「カース・タブレット」の来歴がわかってくる。特に心霊現象とかもない。


ザザ原:ローマ帝国の時代に、この地方には属州が置かれていて、邪教認定されたユダヤ教だかキリスト教だかの一派がすごい迫害されて、みたいな話だね。


グロ井:迫害されればされるほど、信者達は頑なになり、一つの寺院に立て篭もる。どんどん追い詰められて、信者同士の子供を交換して食べたりして、最後は全員入水自殺した、というのが調査の過程でわかる。


ザザ原:このへん、めっちゃ淡々としてたよね。あ、ラジオネーム・はみパンさん、「だんだん観たくなってきました。いつも二人のかけあいを楽しみにしています。でも、モトコさんもカムバックしてほしいなぁ」、スパチャもありがとうございます。


グロ井:はいはいありがとう。で、遺跡の聖域であった泉の、底の方にあったのは神への助けを乞う石板、言わば祈りのタブレット。でも、上の方になるにつれ……。


ザザ原:石板から神の名は消え、かわりにマステマという何だか怖い存在が出てくる。信者達は神への祈りを忘れ、ただひたすらに迫害者への報復をマステマに祈り始める。


グロ井:憎悪の天使、敵意と不和を司る霊。天使って言ってたけど、悪魔みたいだよね、はっきりいって。


ザザ原:一番上の方の石板には、マステマが顕現したこと、マステマが信者達の命と引き換えに願いを聞き届けると約束したことを喜ぶ言葉が書いてある。そして、最後の呪いの石板を攻め寄せるローマ軍に見せたあと、泉に石板を投じて集団自殺。


グロ井:彼らを追い詰めたローマ軍の一コ部隊は後に何らかの不名誉な事態を引き起こして、みんな処刑されたことが語られる。そして、ここからよ。並行してこの辺りから、発掘隊のメンバーに不幸、というか事故や犯罪が相次ぐ。でも、本当にしょうもないというか、あれは最初は祟りとかそんな雰囲気ではないよね。強制わいせつとか、煽り運転とか、奥さんを殴って捕まったとか。


ザザ原:本格的に雰囲気変わるのはアレじゃない?前半でめっちゃナイスミドルだった教授が、急にキレるじゃんインタビュー中。


グロ井:ちげーよ!その前のシークエンスで助手の若いやつがカメラの女にめっちゃセクハラっぽいこと言ってくるシーンでもうやばくなってただろ!ザザ原くん、本当にこの映画観たの?


ザザ原:はは、グロ井くん、言い方言い方。生放送だからね。あと、発掘隊だけかと思いきや例えば発掘隊の教授が講義をしてる大学とかでも事件が多発する。


グロ井:で、怒涛の後半ですよ。なんていうかねえ、一言でいうと……地獄絵図?


ザザ原:この映画、後半は説明がほぼないからアレなんだけど、発掘隊の中で女性を巡るトラブルが前からあったってことでいいのかな。それが顕在化した、みたいな。


グロ井:たぶんそういうことだよね。ここからネタバレしますよー。劇場、といっても単館ですけど、劇場で観たい人はここで聴くのやめてくださいねー。…………はい、良いかな?発掘隊の中で常軌を逸した争いがはじまります。その、言い合いとか殴り合いの様子を隠し撮りしてたカメラクルーとインタビュアーが捕まってしまって、凄惨なことになる。


ザザ原:グロ井くん、ああいう映像好きでしょ。ほんと不謹慎だよね。頭おかしいよね。


グロ井:ああッ?ホラー映画っていうのはさ、そういう倫理が破綻するスレスレのところを攻めないといけないんだよ。何年この番組やってるんだよ、馬鹿なの?死ぬの?


ザザ原:はいはい。続けて続けて。


グロ井:最後は、事件にまきこまれた人と呪いのタブレットの関係性がずらずら読み上げられる。そこで、何らかの媒体、例えばそれこそ情報端末のほうのタブレットなんかを通じてマステマへの最後の祈り、「この呪いの誓願を見た者に無限の憎悪をもたらさん」に触れた、ということがわかるわけ。こんな風に。


(グロ井のメイン画面とザザ原のワイプ画面が消え、石板が映る)


ザザ原:グロ井くん、なにやってるの?これ、映画を隠し撮りしたってこと?犯罪じゃん。


グロ井:エンタメ無罪だよっ。


ザザ原:お前のそういうところがさ……いいや、もう。あとさ、全部ネタバレするの本当になんなの?いくらネタバレするって言ってもさ、度があるじゃんかぁ。あー、もう、続けてください、どうぞ。クソッ。


グロ井:あーい、ラジオネーム・Lミカさん「いいぞ、もっとやれ」、ありがとうございます!

じゃあ、ここで究極のネタバレ!

これ、実話です。


ザザ原:なんて?


グロ井:ホラー映画界隈では事前に話題になっておりましたが、この映画、なんとモキュメンタリー風ホラー映画の皮を被った正真正銘のスナッフ・フィルムだったのです。今日の夕方のニュースを見てください。


ザザ原:はー、上映館の館長が事情聴取されてるね。え。つまり。


グロ井:カメラの女が両手両足を切断されながら強姦されたのも、インタビュアーがシチューにされたのも全部マジのやつです!


(嘔吐をするような音)


ザザ原:………なあ、黒井よぅ。いつからそれ知ってたの。


グロ井:海外のダークサイトで大分前に話題になったときから。


ザザ原:なんで俺にも観に行かせようとしたのさ。


グロ井:君と俺との仲じゃないか。友達だろ。


ザザ原:こんなもんに巻き込むやつが友達のわけないだろ。モトコは黒井のそういうところが耐えられなくて、病んじゃったんじゃん。いい加減わかれよ、クズ。


グロ井:笹原、おまえ、またその話蒸し返すのか。


ザザ原:素子もとこ、死んだぞ。


グロ井:は、マジの話?


ザザ原:親御さんに電話途中で切られて、死因は教えてもらえなかった。だけど、俺はお前のせいだと思ってる。


グロ井:ああッ?俺のせいだと?


ザザ原:お前がいつも狂ったみたいな企画ばっかりやって、ついてこれない素子を激詰めして……お前以外になんかある?


グロ井:ははぁ、お前、素子のこと好きだったんだろ。


ザザ原:だったらなんだ。


グロ井:残念でしたー、ラジオやってる間、俺と素子付き合ってたから。お前はアウトオブ眼中でしたー。だから、あんま引きずんなよ。


ザザ原:知ってたさ。だから、余計にお前のことが許せない。あのさー、今からお前のとこ行くからー。

ラジオネーム・はみパンさん「グロ井最低かよ。ザザ原さん殺っちまえ。モトコさんの墓前に、グロ井をバラバラにして供えましょう」ありがとうございますー。


(ガチャガチャという金属音)


グロ井:深夜だよー?山梨からー、今から来るってー?ハゲるのとーバカになるのはー連動してるのかなー?

ラジオネーム・Lミカさん「グロ井さん、ザザ原のハゲを返り討ちにして、チュイッターに生首をアップしてください」ありがとうーございますー!そーしーまーすー。


(何か重い物を引きずる音)


(無音で石板の映像がしばらく映り、ライブ持ち時間終了とともにブラックアウト)

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― 新着の感想 ―
[良い点] グロ井さん、すごいキャラクターですね。 ザザ原さんと会ったらどうなるのか怖いです。 [一言] この小説自体が実話を元にしているとか……
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