高校野球

ボケ「と言うわけでね高校野球、甲子園始まっとりますけども」

ツッコミ「どう言うわけかわかんないけども」

ボケ「僕もかつては高校球児だったので彼らの熱い気持ちがわかりますから」

ツッコミ「へーそうなんだ」

ボケ「えぇ、お手玉クラブに賭けた青春でしたよ」

ツッコミ「それはちょっと無理があるんじゃないか」

ボケ「無理とは？」

ツッコミ「いやいやお手玉クラブで高校球児の気持ちはわからんだろ」

ボケ「あなた今全国のお手玉球児たちを敵に回したけどわかってます？」

ツッコミ「お手玉やってる子たちのこと球児っていうの」

ボケ「そらそうでしょボールを扱ってるんだから」

ツッコミ「いやまあそこはそうかもしれんけどお手玉と野球は違うだろって」

ボケ「あーあ、お手玉バカにして。いつかお手玉に泣かされる日が来ても知らんよ」

ツッコミ「そんな日は一生来ない自信があるわ」

ボケ「僕はこう見えてもお手玉の名門と言われた私立聖リオテンヌ学園の出身なんですけどね」

ツッコミ「お手玉文化なさそうな学校だなおい」

ボケ「パワーフォワードとしてスタメンにも選ばれましたから」

ツッコミ「お手玉にそんなフィジカル重視っぽいポジションあんのか」

ボケ「玉拾いばかりの地獄の一年時代を乗り越えて」

ツッコミ「そんな遠くまで転がらねえだろお手玉」

ボケ「二年生になってようやく練習中に水が飲めるようになって」

ツッコミ「どんなハードなことやってんだ」

ボケ「それでもスタメンは取れず」

ツッコミ「想像以上に厳しい世界」

ボケ「でも同じポジションのライバルだった西島くんが膝に爆弾抱えてたことが発覚して」

ツッコミ「膝なんに使ってんだよ」

ボケ「まあそのおかげで最後の夏の大会はスタメンとして１５得点を挙げたわけですけども」

ツッコミ「まさかの点数制」

ボケ「だから甲子園見てても彼らの気持ちはよくわかるんです」

ツッコミ「でもまあ確かに部活やってた人間なら熱くなってしまうのはわかるな」

ボケ「ただ技術が上手ければいいってもんじゃあないからね部活動ってのは」

ツッコミ「ほう？」

ボケ「世渡りも上手くないとレギュラーは取れんよ」

ツッコミ「やなこと言うね」

ボケ「監督へ何度お酌したことか」

ツッコミ「大問題だわ。高校生が監督にお酌ってお前」

ボケ「いい機会だから僕が高校時代に鍛えた世渡りを見せてあげましょうか」

ツッコミ「おおそこまで言うならぜひやってもらおうか」

ボケ「じゃあ僕が選手やるので」

ツッコミ「俺が監督やればいいのね？」

ボケ「監督！点呼終わりました！」

ツッコミ「おっ、全員揃ったか？」

ボケ「そらもう綺麗どころばっかりですよ」

ツッコミ「待て待て」

ボケ「監督好みのスレンダーで乳の大きいお姉ちゃんたちばっかりですから」

ツッコミ「いやそうじゃなくて……手段がオヤジ臭いわ」

ボケ「そう？」

ツッコミ「ダメでしょ高校生が綺麗どころ揃えちゃ。もっと高校生球児らしくやって」

ボケ「監督！ウォーミングアップ終わりました！」

ツッコミ「よし！今日の練習メニューはどうなってる？」

ボケ「ランニング、筋トレ、素振り、ノック……」

ツッコミ「ふむふむ」

ボケ「ボールの小豆補充、新技披露会……」

ツッコミ「待て待て」

ボケ「はい？」

ツッコミ「ごめんこれ俺が確認しとくべきだったけど……あれ？これ野球部じゃなくてお手玉クラブの設定？」

ボケ「当たり前じゃないですか！筋トレとノックと小豆補充は我が部の基本ですよ！」

ツッコミ「それはごめん。俺の確認ミスだわ」

ボケ「練習後はいつもの居酒屋で打ち上げですよ！」

ツッコミ「しっかりお酌する機会を作るんじゃないよ」

ボケ「ままま監督……グイーっと」

ツッコミ「おっとっとっと………いや違うって。そんな高校球児おらんから」

ボケ「時に監督、西島くんのことなんですが」

ツッコミ「え？ああ君と同じポジションの」

ボケ「彼ねー隠しとりますけどどうやら膝に爆弾抱えてるようですわー。いや誠に残念ですけどこのまま彼をレギュラーとして使い続けるのは彼の将来に関わるといいますか」

ツッコミ「西島くんの怪我チクったのお前だったのかよ！」

ボケ「あ！いつの間にやらグラスが空いとるやないですか！ままま監督……グイーっと」

ツッコミ「おっとっとっと………って待て待て待て！」

ボケ「なにさ」

ツッコミ「卑怯」

ボケ「卑怯？」

ツッコミ「どこの世界で酒の席でライバルの評価下げてレギュラー勝ち取りにいく高校球児がいんだよ」

ボケ「だってお手玉クラブですよ？」

ツッコミ「だったらなんだよ」

ボケ「監督を手玉に取らないと」

ツッコミ「もういいよ」