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第99話 イベントの告知

「いらっしゃいませ、順番にお待ちいただければ順次お声かけさせて頂きます!」

「えっと……ここで良いんだよね?」

「ご主人様のお知り合いの方ですか?」

「えっと……覚えてないかい? あの時はバタバタしてたし、私は裏方だったからね。それに、今は作業着でもないし」

「……あっ! ダギルさんの奥さん! 前の時はお世話になりました!」

「私は何もしてないよ、寧ろ良い機会を貰っちゃってさ、手伝ってまでくれて、本当にありがとね」

「そんな……私たちも凄く楽しかったので!」

「なら良かったよ。それでさ、今日はちょっとお知らせがあってね」

「お知らせ?」


 お昼休みの前、そろそろ片付けてみんなで昼休憩に行こうかという場面。どうも知り合いが来店してるみたいだね。ダギルさんの奥さん……なのかな?


「そうなんだよ、旦那がねぇ」

「な、何かあったのですか?」

「張り切っててさ」

「……張り切る?」

「あの日アンタたちが居てくれた時のやつは急だっただろ?」

「そ、そうですね、申し訳ありません」

「いや責めてないんだ。ただ今度は告知した上でちゃんと客にお礼をするんだって、息巻いててね……ハァ」

「お客様にお礼ですか?」

「そ、無料飯の日をまたやるってんだよ」

「そうなんですね!」

「だからさ、アンタたちも良かったら食べに来ておくれ。きっとあの人、喜ぶと思うからさ」

「良いんですか!?」


 どうもご飯の招待みたいだね。あの日は本当に急だったから……迷惑かけちゃったなと思ってたけど、こんなに喜んで貰えてたのならそれは良かった。まさかもう一回、今度は告知してやろうってなるなんてね。


 ダギルさん、めちゃくちゃコワモテだけど良い人だからね。めちゃくちゃ怖いけどね。


「……私も、行ける?」

「あぁ、みんなで来ておくれ。その方が喜ぶからさ」

「……是非、空腹で行く」

「それは腕がなるね、私楽しみにしてるよ。それじゃ院長さんにもよろしく伝えとくれ。日にちはこの日だ、頼むよ?」

「分かりました! その日は……休診日です! 必ず行きます!」


 ふふ、もう僕を経由しなくても色んな事を積極的にしてくれるようになってきたね。その方が家族って感じがして僕も嬉しいし、それに断る理由もない話だしね。


 それにしてもご飯食べ放題の日か。

 それは楽しみだな。

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