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第95話 みんなお揃い

「ありがとうございました! お大事に!」


 最後のお客様を見送って、みんなで片付けを始める。でもカミラとプラムが上手くやってくれてるから、閉店後の仕事は本当に少ない。


 この二人、良いコンビな上にめちゃくちゃ気が利くからなぁ、誰かと違って。二人を見習わなくちゃね。


「……片付け、完了」

「うん、他も大丈夫だよ!」

「それではみんなでお買い物です!」


 三人がオーっと手を上げて一致団結。みんなで目的を持っている日は本当に楽しそうだ。家族のお揃い、その僕の分という致命的なミスをフォローすべく、例の洋服屋さんを目指す事に。


「それにしてもいつの間に買ってたのですか?」

「レミリアはマーベルさんと二人で忙しかったからね、チャンスは沢山あったんだよ?」

「うぅ、確かに。あの日はすっごく服に集中してましたね」

「あの日の服可愛かったよね! 流石マーベルさんはレミリアさんの事よく分かってる!」

「……元々、可愛い」

「か、カミラちゃんそれは言い過ぎだよ……」


 少し頬を赤らめながらアワアワとするレミリアを楽しみつつ、洋服屋へと到着。確かこの辺りに……あった。


「ここだね」

「うわー、本当にありました。全然気付きませんでした」


 そこには既に購入済みの物を含む、他にもいくつかのアクセサリーが。でも僕がアクセサリーか。アクセサリー、持った事ないなぁ。


「でもご主人様の仕事の邪魔にならないような……」

「これだと目立っちゃうよね」


 そうなんだよなぁ、あんまり露骨だとお客様にも指摘される、というか気にされちゃうだろうし。さり気なく、となると……うーん。ネックレスか腕輪になっちゃうよね。僕が髪留めしてもおかしいし。


「……これは、アリ」


 そんな時、カミラがどこからともなく何かを持ち出してきた。


「あー! 成る程、その手がありましたか!」

「良いねそれ! それにしようよ!」


 カミラが手に持っていたのは、同じ石か僅かに使用されたお洒落なベルトだった。成る程ね、確かにベルトなら……。


「これなら僕も毎日使えるね」

「ですね! やっとこれでみんなお揃いです!」

「嬉しい、お揃いかぁ」

「……こういうのも、アリ」


 みんなが思い思いに喜びを表現してくれる。少し詰めは甘かったみたいだけど、結果的には……セーフだったかな?


 まさかそんな風に考えてくれるとは、みんな昨日は嬉しそうではあったけど、やっぱり不服そうだったからね。プレゼントとは言え、これはちょっと認識が甘かったとしか言えないや。


 僕も含めて家族。

 嬉しい限りだ。

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