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第76話 パーティ・その後

 その後、僕もパーティに参加し、少し時間差でクラリスさんも合流した。みんなが嬉しそうに、これが美味しかった、アレがおススメだと目をキラキラさせながら報告してくれるので、それについて回る方で色々な物を食べさせて貰った。


 料理はバリエーション豊富で、それでいて一つ一つがクオリティも高く、何を食べても美味しくて。みんなが終始笑顔満開だったのが印象的だった。


 只の報告会の筈が、わざわざこんな素敵なパーティにしてくれるクラリスさんには感謝しかない。


「お料理、とっても美味しかったですね!」

「……最高の、時間」

「はぁ……もうお腹いっぱい……」


 今は帰りの馬車の中だけど、みんなとても緩い表情をしている。カミラなんて惚けた様に一点を見つめ、アレはなかなか帰って来なさそうだ。


「また行かせて貰おうな?」

「え?」

「誘われてるんだ、これだけ喜んでくれるなら是非また、ってさ」

「良いんですか!?」

「そりゃ勿論、みんなで行こう」

「……是非」


 惚けていた筈なカミラが超反応で僕の手を握って目を見つめてくる。とても真剣な表情で、絶対連れていけと主張する。大丈夫、絶対連れて行くからさ。


「なんか友人、というかニーナさんなんだけどね。あの人は冒険者だからマーベルさんとも仲良いらしくてさ。いつかみんなで行けたら良いねって話てたよ」

「そうなったら……とっても素敵ですね!」

「だね」


 馬車に揺られながら医院まで送って貰って。そこからは歩いて家に帰る。今日は色々あったけど、良い一日だったなぁ。




 ______




「少し……良い?」


 家に帰って風呂を済ませ、さて寝ようかという場面で僕に声をかけてきたのは、珍しくプラムだった。


「大丈夫だよ、どうしたの?」

「えっと……相談したい事が」


 プラムが相談? 初めて……かな。


「相談か、何かあったの?」

「あの……私……」

「大丈夫、言ってごらん?」

「お料理を、もう少し勉強……したい……かなって」


 成る程、料理を勉強か。確かに最初、手先があまり器用ではなかったプラム、だけどめげずに特に力を入れて練習し続けているのが料理なんだけど。最近かなり上手くなってきたんだよね。


「成る程、レミリアとはその話は?」

「……まだ」

「よし、それなら食材にかけられる費用を少し増やそうか。それでちょっと色々試してみるといい。それとメインで作るのをプラムにして、レミリアにサポートを頼んで。ちょっとチャレンジしてみようか!」

「うん!! ありがと、頑張るね!」


 話を聞いている最中、頷きながらもどんどん表情が良くなっていくプラム。予算と自由度が増えればやれる事は増えるだろう。


 もしかして今日の料理に後押しされたのかな?

 だとしたら……クラリスさんに更に感謝だね。

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