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第47話 夢

「あ、おはようございます、ご主人様!」

「おはよ。あれ? カミラは?」

「カミラさんならさっき起きた所で今顔を洗っている頃合いかと」

「そっか、ありがと」

「……カミラちゃんと一緒に寝てたのですか?」

「そうだね、どうもプラムの寝相が悪かったらしくて……寝れなかったらしくてさ」

「……? そうなのですか?」

「みたいだね」

「……ちょっと羨ましいです」

「え?」

「いえ、朝ごはんはどう致しましょう?」

「いつも通りでいいよ?」

「分かりました! では後ほどお待ちしております!」


 あれから暫く寝付けなかったのだが、偉いものでそのまま放置されると結局眠ってしまった。案外眠れるもんだね。


 重たいって程の事でもないし、カミラは比較的寝相が良いから寝ると動かない。そうなると、なんというかあったかい布団みたいな感じで気にならなくなってきて……で、気づいたら寝てたみたいな。まだまだ小さくて軽いからね、カミラ。


 顔を洗いに向かうと既にそれを終えたであろうカミラとすれ違った。けれど、こちらに興味などまるでなし。あの目、間違いなく摘み食いのチャンスを嗅ぎ取ったハンターの目だった。毎度の事ながらやれやれだね。さ、僕も顔を洗って朝ごはんにするか。




 ______





「……今日は夢、見た」

「夢ですか? 私は……最近夢見てないなぁ。カミラちゃんはどんな夢を?」

「……パンとパンの間に挟まれて、食べられる夢」

「えぇ……、食べられちゃうんですか?」

「……食べられた」

「何にですか?」

「……黒い、塊」

「怖すぎる……」

「そう言われてみると私も変な夢だったような……」

「プラムちゃんも?」

「なんか、追いかけられて……捕まりそうなとこで目覚めた様な……多分」

「えぇ……何に追いかけられたんですか?」

「黒い……塊?」

「え、やめて下さいよ……怖くなるじゃないですか」

「なら明日はレミリアの番だな」

「ご主人様まで! あーやだなぁ、怖くなってきちゃいました……」

「……次は、貴方かも」

「えっ、僕の番?」

「……私は具、パンは貴方」

「……あー成る程」


 一緒に寝てたからね、カミラが具なら次に食べられるのはその下にいた……僕なの? 黒い塊に? うーん、なんの事なんだろ。


 まぁどうでも良いんだけどね。


「黒い……塊」


 何かレミリアだけ重々しく受け止めてるような……。うーん、レミリアはこういうの苦手だったのかな? もしかしてちょっとやり過ぎた? ……余計な事、言っちゃったかもなぁ。


 うん、後で謝っておこう。

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