第24話 裏道の出会い
現在、読者の皆さまのお陰で遂に日間ランキング5位、総合ランキング11位です!ブックマークに評価、本当にありがとうございます。ど、どこまでいけるでしょうか……!!
「さて、そろそろ帰ろうか」
「荷物纏めてきますね!」
今日はなかなか仕事が長引いたから帰りがかなり遅くなってしまった。もうクタクタ。クラリスさんから差し入れで晩御飯になりそうなサンドイッチを貰っているので、帰ったらそれを食べて即寝かな。
「今日はちょっと、近道しようか」
「しましょう! 探検は大好きです!」
店を出て二人で並んで歩く帰り道。特に何処かに寄る訳でもなかったが、気分を変えて近道する事に。あまりこっちは通らないんだよなぁ。
「ご飯楽しみですね!」
「レミリアはサンドイッチも好きだよね」
「パンは何でも大好きです!」
「さっさと帰って、早く食べたい……ん?」
目の前から小さな影が走り来る。……子供? 手に何か持っていて……あ、影に隠れた。
「何してるんですかね?」
「さぁ? でも雰囲気からして……何かから逃げてるのかな?」
そう僕が発言したのと時を同じくして少し大柄な男が走り来る。キョロキョロと周りを見渡して……こっちに来るね。
「なぁアンタ、この辺で小さなガキを見なかったか?」
……どうしよう。
「見ませんでしたね、何かあったのですか?」
「いや、大した事じゃねーんだけどな。店の廃棄に手を出してやがったからよ」
「廃棄……ゴミですか?」
「うちは飯屋なんだ。だから食えるもの混じってて、それ狙いなんだろうな」
「ふむ、成る程。捕まえてどうするんですか?」
「いや、……まぁ特に何をって訳でもねぇんだがな。悪い、気にしないでくれ」
そう、言い捨てると大柄な男は元来た道を戻る様に帰っていった。うーん、どうするつもりだったんだろ。
まぁ今はそれよりも。
「ねぇ、君。さっきの男はもう行ったから大丈夫……!?」
影でうずくまっていた小さな存在、それはやはり子供だった。けれど動かない。……酷い熱だ。その場に寄りかかる様に倒れて意識がないみたい。凄く震えてる。
「関わっちゃったからには無視も出来ないからなぁ
、……仕方ないか」
「ご主人様?」
「レミリア、この子連れて帰って、少し様子を見てみようか」
「そうですね……流石にちょっと放ってはおけませんね」
手に持っていたのは……男の言っていた通り、やはり残飯だった。もうこれは必要ないかなと、それはその場に残し……いやマズイか。ゴミの捨てられてる場所にちゃんと捨てて、ひとまず連れて帰ろう。
肩で息をするほどに酷い熱でうなされてる。大丈夫かな、何もなければいいんだけど。