第125話 菜園の進化
「いっその事、家の裏手を畑にしちゃう?」
「良いんですか!?」
翌日、店は定休日なので取り敢えず土をどうにかしようという話になり、植木鉢を……となったが。土が沢山ある上に肥沃なベースになるこれを小さく使うのも勿体無くて。
「よーし、じゃあスコップとか買いに行こうか!」
「行きましょう!」
そんなこんなで今日は前回お世話になった植物園の方にまた話を聞きに行く事に。今日は話だけじゃなくて買っていきたいけどね。
「みんなでお出かけするの楽しいね!」
「……飯の努力は、惜しまない」
今日はプラムも休みなのでみんなでお出かけ。カミラは既に協力体制だ。こないだのご飯が相当気に入っているらしい。
本当に美味かったからなぁ……。茄子は柔らかいのにしっかりしてて、トマトソースが程よく甘くて香り高くてチーズと良く合うんだコレが。
ピーマンなんて凄くシャキシャキしてて、なのにじんわりと甘くてほろ苦い。あんな美味しい野菜炒め、毎日でも食べれちゃう。
「この辺だっけ?」
「あの向こうですね!」
場所はレミリアがばっちり覚えてくれている。道中に問題はなさそうだ。
やれやれ、本当に楽しいな。
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「さて、荷物は持った?」
「私はこれだね!」
「……これは、任せて」
「私も持ちました!」
みんなで荷物を分担し、帰宅準備。話を聞いた上で必要だった物は全て買わせてもらった。大きめのスコップ、小さいスコップ、鍬、あとレーキ? 先の別れてる鍬みたいなヤツ。そして水貯め用の大きい容器。後は囲いになりそうな仕切りみたいなのも買わせてもらった。無くても良いみたいだけど、ここが菜園だよという明確な境目になるので楽しいかなと。
僕は水貯めを持っている。大きいからね。水はお店でお願いしてる水の属性魔法の人に、仕事終わりの時間を少し早めて我が家にも出張して貰う事に。時間の延長とかは無かったので、晩御飯のおかずをお裾分けする話で手を打てた。プラム様様だ。これは事前にお願いしていたので、頼めばいつでも来て貰える。
「帰ったらどうしますか?」
「うーん、今日は疲れた?」
「全然疲れてません!」
「……余裕で、いける」
レミリアとカミラが凄く元気だ……これは帰ったらそのまま菜園作りまで始めてしまった方が良さそうだな。
前まで使っていた植木鉢の方も植え替えてあげようかな。なんか、立派に育っちゃったから窮屈そうなんだよね。もっとトマトも茄子もピーマンも沢山育って欲しいからね。本当に美味しいんだから。
さて、帰ったら土を掘る所からかな!