表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
sinner  作者: 月島裕
10/16

偽結

2日後、室長室に後藤・斎藤が呼び出された

「失礼します。」

「後藤か、早かったな!斎藤は少し時間かかるらしいから、そこで調書でも確認しててくれ!」

「はい。」

一時間後、斎藤が現れた

「お疲れ様です。すみません、長引いちゃって…」

「結果は出たのか?」

「一週間後らしいです。まっ気長に待ちますよ!」

「そうか…無理はしないようにな。後藤!斎藤が着たから、こっちに来てくれ!」

「はい!お疲れ様です。斎藤さん何かあったんですか?」

「ちょっと遅れただけだ。調書読み終わったのか?」

「はい!でも全部ではないので後から読み返します!」

「2人揃った事だ、始めるぞ!」

『はい!』

「今回の被疑者は浅見 裕子25才 結婚詐欺で四人の男性を殺害、遺体は自宅に保管されていたのが2人、被害者宅で殺害されたのが2人だ。2人に一任する以上だ!」

「はい!失礼します。」


ファイルナンバー005032

浅見 裕子 25才

結婚詐欺・殺人・死体遺棄


室長室を後にして車に乗り込んだ

「このまま、刑務所に向かうぞ。」

「はい!」

「調書の確認をしたいから読み上げてくれ!」

「浅見 裕子当時25才 2023年3月に第一の被害者(当時38才)佐藤広さんとお見合いパーティーを通じて知り合い婚約関係になったが事前に聞いていた職業でなかった事に激怒し殺害。

2023年4月第二の被害者(当時46才)佐々木昇さんとインターネットを通じて知り合い婚約関係になり保険金目的で殺害。

こちらの二件は同時進行で行っていたようです。第一の被害者殺害後すぐに第二の被害者も殺害されています。

2024年3月第三の被害者(当時51才)近藤聡さんとお見合いパーティーで知り合い婚約関係になり同居後、少量の毒を毎日盛っていたが中々亡くならなかった事に激怒し殺害。

2024年5月第四の被害者(当時65才)佐々木太郎さんとお見合いパーティーで知り合い婚約関係になった直後に太郎さんが亡くなり保険金が手に入らなかった事に対し激怒し親族に会いに行った事から事件が発覚しました。」

「すごい女だな…なんて神経してんだろうな…殺害方法はすべて違うのか?」

「金属バットで殴り殺害が第一、第二の被害者。第三の被害者は鋭利な刃物で数十カ所刺され殺害されています。第四の被害者も亡くなった後に刃物で数十カ所刺されていました。」

「そうかぁ…。お前は今回どうするつもりだ?」

「一度、被疑者の様子と言動を見てから考えたいと思っております。ですが精神鑑定で精神異常患者だと診断されているので死刑囚ではないようです。」

「シュミレーターかけてみれば分かる事だ…。到着だ!被疑者を連行するぞ!」

「はい!」

裏口から被疑者を引き取り車に乗せシュミレーター施設へと移動

「浅見裕子だな?」

「……」

「言葉が話せないのか?まぁいい。今からシュミレーターという、機械に入ってもらう。被害者の痛み、恐怖が体験出来る機械だ。楽しんできてくれ!」

斎藤は、そう言うと後藤に浅見をシュミレーター室へと移動させた

拘束ベルトを付けたのを確認しシュミレーター開始


「一言も話しませんねぇ」

「多分、ワザと話さないんじゃないか?!ボロが出るからな」

「シュミレーターすれば話しますかね」

「話すはずだぞ、あの手の人間はな」

シュミレーター開始10後、悲鳴にも似た叫び声が響き渡った

「シュミレーターは一時間ほどで終了します。その後は調書ですよね。」

「態度次第だな。被疑者の様子をみながら考える。まだ4日あるからな…」

「了解しました。」

一時間後シュミレーター終了

「後藤、浅見を移動してくれ。俺は隣の部屋で待ってる。」

「はい!」

シュミレーター室に入ると被疑者はグッタリしていた

「浅見裕子。部屋を移動する拘束ベルトを解除後、両手を後ろに回しなさい。」

浅見は反応を見せなかった

後藤はベルトを外し手錠を付けた

「刑事さん…あたしは悪い事してないの…」

「それは部屋を移動してから聞く。歩きなさい」

「刑事さん…」

部屋を移動し、調書が始まった

「浅見裕子シュミレーターを体験した訳だが何か言いたい事はあるか?」

「私は何も悪い事してないんです。私は殺してなんていません。」

「シュミレーターをしたのにな…良いこと教えてやるよ。あれは犯人にしか反応しないんだ。無実の奴にやっても反応しない仕組みになってる、あんたは反応してたよな?」

「………」

「黙っても始まらないぞ。じゃもう一回やってみるか?」

「いやです…」

「なんでだ?辛いからか?」

「……痛いからです……」

「分かってるんだよな?俺たちはお前の嘘の供述を聞くために来たんじゃない。話す気がないなら拘留場へ移す。」

「………」

「明日も朝からシュミレーターをする以上だ。連れて行ってくれ!」

「はい!立ちなさい!」

そういうと浅見を拘留場へと連れて行った

その後モニター室に居る斎藤の所へと急いだ

「移動して来ました。」

「ご苦労だったな!様子は変わらずか?」

「はい。ただ黙ったままでした。」

「明日、明後日には嫌でも話すはずだ。今日はとりあえず様子を見よう」

「はい!」


一日目終了


2日目朝

「おはようございます。今から浅見をシュミレーター室へ移動します。」

「頼んだぞ。」

そういって後藤は留置場へ向かった

留置場につくと中から泣き声が聞こえてきた

それとともにボソボソと何かを話しているようだ

後藤が耳を済ませて聞いてみる

「私が悪いんじゃない…私が悪いんじゃない…あいつらが私の言う事聞かないから悪いんじゃない…」

その言葉を何度も何度も繰り返していた

「浅見裕子シュミレーターの時間だ移動する。」

「いやだ…いや……絶対行かない…」

「早く来い!」

抵抗する浅見の腕を掴んだ

「いやー!」

浅見の爪が後藤の顔を引っ掻いた

「いい加減にしろ!」

後藤の平手が浅見の顔に当たり浅見は倒れこんだ

浅見の髪を持ちシュミレーター室へ向かった

「痛い…離して…痛い…」

後藤は、そんな言葉を無視した

シュミレーター室に付き拘束ベルトを付け合図を送りシュミレーター開始


モニター室へ移動

「随分遅かったな?何かあったのか?」

「抵抗されまして。仕方ないので無理やり連れてきました。」

「顔どうしたんだ?」

「引っ掻かれました。」

「とりあえず消毒してもらってこい!」

「はい。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ