この満天の空(詩)
私は闇を知った。
それは私の内なるものと、外を取り巻くもの。
深く闇は沈んでいく。
闇は、私の身体も心も飲みこもうとしていく。
澱み、裂かれ、散り散りになりながら。
ああ、私という私が、消えてゆきそうな。
深い底無しの闇は、壊れてゆく私を抱きしめようとする。
その闇の限りない柔らかさよ。
けれど、私は闇を目下にして浮かぶ。
一筋の光が私にあるからこそ。
闇を知り、私は生きる。
闇もあるものだからこそ。
そして見上げれば、満天のひかり。
私だけではない、幾数多の人たちの輝きも。
それぞれに闇を知りながら輝く。
闇を絶望というなら、その闇に星が輝くため私達は生まれてくる。
更にひときわ放つために。
どんな時も私達は輝かずにはいられない。