第五話 主要登場人物紹介&あらすじ
故郷に逃れた少女を追って、復讐の鬼が目を覚ます。
大地に刻むその印は、空の神秘か地の理か。
〜あらすじ〜
時は七月二十六日まで遡る。香田薫は、実家に向かう電車の中で顔を暗くしていた。終業式の日、雲海が口裂け女が復活する可能性がある、と言っていたのだ。薫は不安を覚えつつも、旧山田村に住むと言う陰陽師と顔を合わせる事にするが……。
○主人公達
・香田 薫
杵柄高校一年五組の生徒。
小柄でポニーテールの、ドジな天然女子高生。
だが、実は念動力や透視や瞬間移動能力などを操る超能力者。
現在、故郷の旧山田村に帰省中。
・土玉 百合安
山田村に住んでいる、元エクソシストの陰陽師。
金髪碧眼で長身の白人。玄米の息子らしいのだが、イギリス出身と明言している。
底抜けに明るいが故に底を見せない性格で、英語混じりの奇怪な言葉遣いで、他人を脱力させる。
彼が使う陰陽術は雲海とは異質。
○その他の登場人物
・三浦 香奈
山田村総合病院に入院中の元教師。
元々は薫の担任だったのが、二ヶ月前の山田村高校の崩落事故に巻き込まれ重傷を負い、現在も療養中。
年若いが教育熱心で温かみのある女性で、薫にはよく懐かれている。
・土玉 玄米
山田村に住んでいる、元陰陽師。
腰の曲がった小さな体躯の老人で、ユリアンの父親……らしい。
放つ雰囲気は好々爺のそれであるが、ユリアンに対しては父親らしい厳しさで接する。
・空峰 雲海
杵柄高校一年五組の生徒。
五厘刈り頭で、中肉中背。一人称が僕の、大人しい性格。
その実態は陰陽師の見習いであり、呪具を用いて妖怪を戒める存在として、修行中の身。
この世で一番嫌いな事は、夜中に叩き起こされる事らしい。
・薫の母親
山田村に住む、薫の母親。
畑仕事に精を出す、立派なオカン。
細かい事は全く気にしないおおらかな性格をしている。