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ルミナス・アーカイブ 番外編 祭り  作者: 田舎のおっさん


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7/27

──レオン・ファンクラブ、暗躍す──

学園祭の翌日。


 教室の隅では、毎朝恒例の“謎の女子集団”が集まっていた。


「……今日もかっこよかったわね……!」

「ねぇ見た!? 焼き鳥チャレンジの男気!!」

「スイカじゃなくて石像割ったあのパワー!!」

「惚れるわ!」


 興奮気味に囁き合う女子たち。


 テーブルの上には、

“レオン・ブレイカー様ファンクラブ 月例報告書”

という直球すぎる書類。


 表紙には豪華な金文字。


《LEON BRAVER OFFICIAL FAN ASSOCIATION》

(※本人非公認)


 


■ 1 ファンクラブの脅威的な組織力


 ファンクラブのリーダー格・アンナが立ち上がった。


「はい、みんな! 昨日の学園祭レポ、まとめたわ!」


 華麗にホログラムを展開する。


☆ レオン様・昨日の輝かしい功績☆


① “炎帝焼き鳥チャレンジ”に単身挑む勇姿!

→ 辛さで悶絶する姿もキュート!


② 巨大スイカ割り……からの石像粉砕!

→ パワー型の尊い事故!!


③ 一人で花火を見る孤高の背中!

→ 孤高の騎士!!!


「なにこれ!?!?!」

「全部尊いッ!!!」

「石像粉砕の瞬間のスロー映像見せて!!」


 大盛り上がり。


 机が震える。


「レオン様……今日もきっと素敵ね……」


「あの無自覚な格好良さが罪……!」


「いっそ……あの鈍感さも推せる!!」


 


■ 2 レオン登場 → ファンクラブ崩壊


「おーいリリア、いるかー?」


 扉が開く。


 レオン、登場。


 その瞬間。


 女子たち「!!??!?!?!?!?!?」


 まるでアイドルの出待ちに遭遇した一般人のリアクション。


「あ、あの……レ、レオン様!?!?!?」


「やだ……近い……!!!」


「呼吸が……呼吸ができない……!」


「ちょっと待って誰か……落ちる……(気絶)」


 パニック発生。


 教室の空気が一瞬でバラの香りに変わった(気のせい)。


 だが——


 当の本人は全く気付いていない。


「……なんかここ今日暑くね?」


「いや……あなたが熱源なんですよ……」


 ファンクラブの中の誰かが小声で崩れた。


 


■ 3 レオン、ファンクラブの存在を知る(誤解)


 アンナ代表が震える声で近づく。


「あ、あの! レオン様、その……学園祭の、かっこよかったです!!」


「お? ああ、石像壊したとこ見られたのか?

 いやぁ、恥ずかしいとこ見せちまったな……!」


 女子たち「恥ずかしいどころか最高なんですけど!?!?」


「いや、あれ普通に金かかったし……

 店の人に土下座したし……」


 ギャップが逆に刺さる。


 ファンクラブ全員、胸を撃ち抜かれる。


「レオン様ぁぁぁぁ……!!」

「土下座する勇気まで尊い……!!」


 レオンはさらに困惑する。


「……お前ら、なんで俺の周りで泣いてんだ?」


 アンナ、意を決して言う。


「レオン様……!

 わたしたち、あなたの……!」


(ついに言うのか……!?

 本物の告白か!?

 ファンクラブが公式に名乗りを上げる瞬間か!?)


「お、お前たち……?」


「あなたの……あなたの……」


「……あなたの……」


「養護委員会です!!!!!」


「………………は?」


 教室の空気が爆発した。


■ 4 ファンクラブは“養護委員会”として偽装していた


「ちょっと! なんでそんな嘘つくの!?」

「言えるわけないでしょ、“ファンクラブです”なんて!!」

「レオン様にバレたら活動停止よ!!」

「うわあああああ!!」


 混乱するファンクラブ。


 レオンは完全に固まっていた。


「俺……そんなに怪我しそうだったか……?」


 本人、全く理解していない。


「よーしわかった。

 ありがとな。気使わせて悪かったな」


 レオンは笑顔で頭を下げた。


 その笑顔にファンクラブの誰かが倒れた。


「………………っっっ(悶絶死)」


■ 5 レオン、結論を出す


 去り際に、レオンはこう言い残す。


「ま、なんだ。

 応援してくれるのは嬉しい。

 俺なんかでよければ、また祭りとか行こうぜ」


 女子たち「えええええええッッ!!!!!!?」


 ファンクラブ、全員昇天。


「れ、レオン様とデートの約束ィィィ!?!?」

「ちょ、これ歴史的事件!!!」

「書記っ! 早く記録して!!!!」


 そして彼が去った後。


 ファンクラブの誰かが震える声で呟いた。


「……ねえ。

 レオン様……」


「もしかして……“気付いてないだけで”……」


「……めちゃくちゃモテてるのでは……?」


 その言葉に、全員が深くうなずいた。


(何を今さら!?)

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