サイドストーリー **ノア**
◆ノアは“無”から生まれたのではない
第三の理が語った言葉の裏に、
本編ではまだ触れていない真実がある。
ノアは“無の存在”ではなく――
創生世界が誕生する前に存在していた“原初の可能性”
その欠片だった。
世界が始まる前、
“無”と見なされた領域には、
まだ形を持たない“原初の生命の光”が漂っていた。
それが、ノアの本質。
つまりノアは、
世界のはじまりの女神の断片とも呼べる存在。
◆なぜユウに惹かれるのか
ユウが“創生の器”だったのは偶然ではない。
ノアが“無”の中で感じ取ったのは、
創生の波長。
(あの光……
こわくない……
あたたかい……)
ノアがユウを初めて認識した瞬間、
彼女の“存在”は芽吹いた。
それは本能に近い。
「ユウの中なら……私は存在していていい」
ノアの愛は、
最も純粋で、
最も危うくて、
最も深い。
◆ユウを守ろうとした理由
第三の理がユウを“削除”しようとした時、
ノアが存在を差し出そうとしたのは――
「創生者が失われると、世界が再び無に戻る」
ことを本能で理解していたからだ。
(ユウが……いないと……
この世界……また……しぬ……)
ノアの涙は、
世界そのものの痛み。
◆ノアが今、願う未来
ユウに抱きしめられながら、
ノアはひっそり願っている。
「ユウのそばで……
“わたしの名前”をちゃんと持って生きたい……」
ノアには本当の“名前”がまだない。
ユウがつけた「ノア」は仮名。
いつか本当に呼ばれる名前――
それは、第三部の重要要素になる。




