表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/15

継続。昼前。自覚。継続。昼食後。アルマの妄執。

 結局すんでのところでカップは床に落ちて割れてしまった。どうせカップは次の『今日』になれば傷一つない姿でテーブルの上に置かれている。

 そうだ、物も『継続』しない。意識はしていなかったがとっくにそれは分かっていたが。

 そんな事よりもチェスターがいつもと違う行動をしていたように見えた。チェスターは険しい目つきでじっと割れたカップを見ている。喧嘩の相手のレオには目もくれず。

 しかしチェスターはスッと無表情になり、それからレオに向き直ると激しい口論の続きと、この損害の責任のなすりつけ合いを始めた。


          *


 昼前。応接室の片付け。

 あの後チェスターと話をしても彼には『自覚』があるような兆候は全くなかった。こちらの絵空事の様な話に怪訝な顔をされ、苛立たし気に会話を打ち切られた。

 失望感を抱えたままガラス製品を片付ける

 毎回の様に移動させるのは億劫だ。精神的に参っているせいか余計にそう感じる。

 元に戻らなければいいのに


          *


 昼食後。中庭に出て校長にあいさつをしに行く。

 応接室の清掃はアルマの担当だった。そしてその責任を追及されていたのを一度だけ見る機会があった。傷ついていたし悔しそうにしていた。

 アルマが言っていた妄執とは、むしろアルマの持っていたものではないのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ