花とスーベニア
前作の後書きの通り今回はほのぼの系です。女の子にはやはり笑顔が似合いますからね。まぁそんな子だから曇らせるのが楽しかったりするのですが。
そんなわけで今回はスーちゃんが幸せになっても許せる人向けです。(いや、どうかな少しだけ曇るか?)
個人的には「前作で上がったハードルを何とか超えられたんじゃねぇかな」とか思ってますが蓋を開けてみないことにはわかりませんよね。
前置きが長くなっても仕方ないのでさっそく本編、どうぞ。
成長。それは、人を人たらしめる重要な要素の一つだ。人だけではない、その他の生き物、植物にいたるまで、その存在は成長という過程を経ずしては成立しない。
…では、機械はどうだろうか。機械に成長はあるのだろうか。
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上層の天窓からさす陽光、僅かであるがそれは確かに中層にあるこの家の窓からも差し込む。機械でできた小鳥が街に朝を知らせるために、鳴き声をあげ飛び回る。それらを受け、彼女はスリープ状態である体を稼働させる。
朝日とともに目覚めるその生活は、人間ならば誰もが目指すべき健全な生活であるが、生憎機械人形である彼女にとって、その生活はこと健康においては全く意味を成さない。
寝台から、文字通り鉛のように重い体を起き上がらせる。隣の部屋には彼女の主がいるが、人間である筈の彼女の方は、まだいびきをかいて熟睡している。大方夜通し何かの発明にでも没頭していたのだろう。
少し前まで自分もあんな自堕落な生活を送っていたな。そんなことを考えながら、彼女は早起きした目的を果たしに店の外へ出る。
彼女とその主が住むこの店は、お世辞にも綺麗とはいえない。むしろその雑然さは外観からもわかるほどだ。それはひとえに、此処の主が他人の目を気にかけない主義であるが故である。
しかし現在、その店前には小さなプランターが設置されており不格好ながら据え付けられた支柱には、今はもう中層以下ではほとんど見ない筈の花がツタを巻き付けながら、その先にいくつもの蕾をつけている。
彼女専用に改造されたジョウロを使い、およそ作業には向かない大きな手をどうにか駆使しながら彼女は花に水をやる。
一連の作業を終え、プランターの前にしゃがみ込み、その開花の瞬間に思い馳せる。
彼女ことスーベニア=マニバスは、何でもないそのひと時に充実を感じるのは、以前の自身からは想像できないなと他人事のように考え、小さく笑った。
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時は少し遡る。
そこは、中層を通る大きく長大なメインストリート。その両側には様々な用途の商店が立ち並んでおり、そこに住む人々やドールの生活基盤となっている。
故に、この場の治安は中層の住民のみならず、時に上層のドール達が武装を用いることで、固く守っている。昨日もまた、治安を乱した者が捕らえられた。だが、その者は釈放された。しかしながら、その表情は苛立ちが浮んでいる。
「──報告によれば、貴方の手によっても犯人と同等以上の損害が齎されたとされています。無罪放免な時点で奇跡ですね。」
「これを機にやんちゃは控えることですね。別の趣味でも見つけたらどうです?例えば…そう、花を愛でるとか」
去り際に、空を飛びながら放たれたヒエロドルテの文字通り上から目線の物言いに対し、スーベニアは隣にいるシャパリュ=アウリスに矢継ぎ早に悪態をつく。
その内容は彼女にとってヒエロドルテが相当嫌われているということが一聞しただけでも伺えるほどだ。しかし、そんな彼女の意見に対し、シャパリュは
「アレが腹立たしいのはともかく、ワタシもスーちゃんが危ない目に巻き込まれるのはできるだけ控えて欲しいデス。」
てっきり援護が入るかと思っていたスーベニアだが、思わぬ伏兵の存在に口撃を中断された。
「アレの言うことも一理あります。花を愛でる、ワタシはいい趣味だと思いマスよ」
花を育てる。そんな行為はあまり気が進まない。
「大丈夫デス、良い花屋があるじゃないデスか」
他ならぬシャパリュの勧めである。迷いはしたが結局スーベニアはついていくことにした。
「──これはシャパリュ様…それと、あぁ…お目にかかるのは、初めてですね。」
案内された花屋、しかしスーベニアの視線の先は、花ではなくその店主に向いている。
「私はしがない花売り故、用意できるのは見ての通り花しか御座いませんが良ければ楽しんでください。シャパリュ様、そしてそのご友人の…スーベニア様、でしたよね」
かつて起こったドールの暴走事件、その首謀者であるマリスステラ=マニバスとの再会は、そんな経緯で果たされた。
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中層どころか下層に近い場所である。薄暗いその場所の光がさす一角。そこに設置された荷車には、乗せられた花々が慎ましく咲き誇っている。
そしてその荷車の主は、かつて自分が壊したドールである。壊したドールであって、そうではない。何しろ相手にはその記憶がないのだから。
先ほど、彼女が自分の名を呼んだのも何かと騒ぎを起こす自分の風評をどこかできいたからだろう。…どうせ、ろくでもない内容だとスーベニアは推察する。
彼女が蘇り、以前と異なり静かに暮らしていることは知っていた。ヒエロドルテがそう語っていたからである。しかし、できれば会いたくない相手であった。その理由は…自分でもよくわからない。とにかく避けていた相手だ。
そんな経緯をしらないシャパリュが相手と談話する。会話はほとんどシャパリュに任せっきりだ。スーベニアは何をしゃべって良いのかわからない。そもそも自分はどんな顔してこいつとしゃべればいいのか。
結局スーベニアはかつての宿敵と会話することなく、花の種をいくつか購入しただけであった。花じゃなく種なのは単純に金がなかったからである。
金はシャパリュが出してくれるとも言ってくれたが、そもそも花の世話など飽き性の自分がどれだけ続けられるかわからないので自分の小遣いからしか出したくなかった。
しかし、結局それを育てるためのプランターや土などは、シャパリュに恵んでもらうしかなく、簡単には投げ出せなくなってしまったスーベニアは、仕方なく花の世話を始めることにする。
どうせ花など、すぐに育ってすぐ枯れる。せめてそれまでは頑張ろうとぼんやり決めた。
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最初は苦難の連続であった。そもそも普通の庭園道具が扱えない、博士に自分でも扱えるジョウロやシャベルを用意してもらった。
土をほぐし、肥料を混ぜ、プランターに敷き詰める。たったそれだけの作業であるが、既にもう彼女の全身は泥だらけである。
購入した種、その小さな粒を慎重に、等間隔に土に埋める。短い過程であるが、その間に半分以上の種を自身の大きな手からこぼれ落とし、無くしてしまった。
ジョウロで水を注ぐ途中で手を滑らせ、中の水をあたりにぶちまける。幸いにもプランターの外へ落としただけだったが、次回からは水やりも慎重に行わねばならない。
新芽が萌芽した後はさらに大変だった。
朝夕、毎回水やりをしなければいけないのが面倒だった。上層の天窓から差し込む太陽光に当たるよう定期的にプランターを移動させるのが面倒だった。
ある日、プランターからはみ出て伸びるツタを誤って千切ってしまった。様子を見に来たシャパリュによると植物のツタは、それを支える支柱を用意してやらないといけないらしい。
「ワタシが設置してあげマスよ。最高に美しく見える配置で組んでみせマス。」
シャパリュが得意げにそう言った。自分と違って器用な彼女が手を加えればきっとその通りになるだろう。
…本当に、それでいいのだろうか。
ここまで自分以外の何かに対し、これほど一生懸命になったことが自分にあるだろうか。此処でこれを他人任せになってしまったら、それ以外の作業も人任せにしたくなるのではないだろうか…。
結局スーベニアは、自分で支柱を作ることにした。不格好でも、自分でそれをするべきだと思った。
そして今、スーベニアの献身的な世話の甲斐あって、花はもうつぼみつけ、開花を残すのみとなっている。
彼女はそれが咲くのを心待ちにするようになっていた。
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数日も立つとその花は、満開に咲き誇っていた。開花したそれを見ても無知なスーベニアには花の名などわからなかったが彼女にとってそれは、この世界で最も美しい花であった。
とりあえずシャパリュに報告ついで自慢。それからこれまでの苦労の日々を語る。そして、偉そうに自分に説教垂れたこの騒動の原因の鼻を、自慢の花で明かしてやろうということになった。
「──花を愛でてみたの、どう?驚きで声もでない?」
「どうしたの?押し黙っちゃって。見惚れて声も出ないのかしら?」
らしからぬものを抱えて自身の屋敷に訪れたスーベニアに対し、ヒエロドルテはしばらく意外そうに彼女を見つめていたが、やがて口を開いてこう言い放つ。
「…酷いものですね、特に支柱の歪さはなぜこれで自立してられるのか私の演算機能をもってしても処理しかねます。」
鼻を明かす筈が出鼻を挫かれスーベニアは言葉に詰まる。
「う…で、でも…」
「──でも、花は美しいと思います。」
詰まった言葉の先をヒエロドルテが紡ぐ、普段の天邪鬼な態度からは考えられない素直さである。スーベニアは、自分の努力した部分は否定されたにもかかわらず何故かその賞賛の方が嬉しかった。
それからというものスーベニアは、つきっきりで花の世話をした。最早、手慣れたその作業は以前よりずっとスムーズに終わり、次の作業を待っている間は花を愛でた。
往来する人々やドールに自分の花を紹介する。彼らは口々にそれを褒めた。スーベニアの花壇は決して出来の良いものではなかったが、元々花と関わる機会の少ない中層の住民にとっても彼女の花は美しく思われた。
自慢の花が褒められるたびにスーベニアは、自分が認められるかのような高揚を得る。そんな毎日が楽しくて仕方がない。
しかし、そんな幸せの日々は、あっさりと終わりを告げる。いつものように早起きをするスーベニアだが、窓から差し込む陽光はない。元々日当たりの良い場所ではなかったがその所為ではない、どうやら今日は雨天のようだ。
雨は好きではない。起き上がる彼女の関節が高い湿度の所為で軋む。だが、スーベニアはそんなことは些事とばかりに店の外へ駆け出す。
しかし、どうしたことだろう。彼女の花は昨日より元気がない、というか明らかに萎えている。スーベニアは困惑し、いつもよりも慎重に世話をする。次の日も雨であった、そして彼女の花の衰えはより顕著に表れた。
「──ですから、それは花の寿命なのデスよスーちゃん。仕方のないことなのデス。」
どうしようもなくなり、シャパリュに泣きつくスーベニアだったが、彼女からの答えは期待したものではなかった。シャパリュでさえどうしようもない花の寿命。
最初からわかっていた結末だが、スーベニアは落胆を隠せなかった。
さらに翌日。本来なら、日光により明るく照らされる場所へ移動したスーベニア。しかし、連日空を覆う雨雲のおかげで辺りは薄暗い。そして、今や彼女の花はその花弁を散らし、完全に枯れはてていた。それはあまりにも早い最期だ。
スーベニアは思う、もしこれを育てていたのが不器用な自分でなければ、この花はもっと長く咲いていられたのではないだろうか。
「──そろそろだとは思っていたのですが、やはり既にもう枯れてしまいましたか。私も貴方の花を見てみたかったのですが…一足遅くなって残念です。」
振り向くとそこにいたのはかつての宿敵であり、現在の花屋の店主でもあるマリスステラ=マニバス、その姿があった。
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三度の会遇にスーベニアの動悸が早まる。なんということだろう、誰より花を愛する彼女に、よりによってこんな場面で再開することになるとは。
スーベニアは何をしゃべっていいかわからない。そもそもこいつとどんな顔してしゃべればいい。
しかし、俯きながら沈黙を続けたところで彼女の代わりに談話してくれる存在は、いない。今回の彼女は、目の前の存在と向き合わなければならない。
スーベニアは、ずっとマリスステラを避け続けてきた、その理由は…
「ご‥んな‥い、ごめんなさい。ちょっと前まで、あんなに綺麗だったのに…私の所為で、もう…ごめんなさい、ごめんなさい…」
その謝罪は、はたして花へ対してなのか、それともかつて自身が破壊したドールへ対してなのかスーベニア自身にもわからない。ドールである筈の自分の感情、それに整理がつかない。
突然浴びせられた謝罪にマリスステラは困惑する。しかし、何かを悟った彼女はその頬を緩めて優しくスーベニアに語り掛ける。
「良いのです。気に病むことはありません。形あるものは、どんなに大切にしていてもいずれ壊れてしまうものです。花でも…ドールでもです。」
その一言でスーベニアは悟る。マリスステラはどこから聞いたのかかつて自分と彼女の間に起こった出来事を知っているのだ。知っていてなお彼女はかくまで優しい。
しかし、その優しさが今は辛かった。そんな資格は自分にないのだ。自分は破壊するしか能のないドールだ、花だって枯らしてしまった。
花だけでない、この前に彼女が関わり解決した筈の事件でもそうだ。不器用な自分は必要以上に損害を出してしまった。その前の事件でも…その前のでも…。
そして、ドールの暴走異変。その首謀者であったマリスステラは、彼女の前に立ちはだかった。何か大義を掲げていた彼女に対し、自分は…。
「違う…違うわ…私がいけないの。私は、いつも考えなしに首を突っ込んで…そのせいで色んな人とか、ドールに迷惑かけて…」
整理がつかないままに行われる感情の吐露は、要領や脈絡といったものを全く得ていない。当然、スーベニアに相手を伺う余裕などない。
「今回だってそう、最初は…花なんて好きじゃなかった。だから私、いい加減な気持ちでそれを初めたわ、そのせいでたくさん失敗して、だから…私がそんなだから…花は枯れてしまったの。」
確かに花はいつか枯れる、ドールもいつか壊れる。しかし今、彼女のそばにあるそれらは、他ならぬスーベニアの所為で、彼女が至らなかったが故に壊された二度と戻らぬ尊い命、その残骸なのだ。
「私の手は、私は…何かを壊すことしか、できないのよ。」
スーベニアはマリスステラを避けていた。しかし、本当に避けていたのはそんなどうしようもない、自分自身──
「それは違います。」
短く、しかし鋭い言葉がスーベニアの閉じかけた心の扉を一閃し、こじ開ける。
「貴方は壊すことしかできないドールなどではありません。心優しい貴方が戦うしかなかったのは、きっと相手が悪かったのです。…以前の私も含めて。」
有無を言わさず彼女は続ける。
「貴方によって救われた存在はきっと大勢いる筈です。例えばそう、シャパリュ様などは良く貴方のお話をされています。彼女だけではありません、花を売り歩いている時に耳に入る話では、貴方はいつも英雄のように扱われております。」
顔を上げるといつの間に晴れたのか、一筋の日光が彼女たちを照らしている。
スーベニアを見つめるマリスステラ。その鋭いまなざしは、在りし日の彼女を彷彿とさせる。
「この花だって死んだわけではありません。ほら、見てください」
マリスステラは、プランターに歩み寄るとその土を探る。そして何かを拾い上げスーベニアの前に差し出す。
種だった。彼女の花は死んでいなかったのだ。
「貴方の手は、皆を救う手なのですよ。」
この晴れた空のように優しいマリスステラの励ましにスーベニアは強く心打たれる。どうして彼女は、こんなに自分に優しいのか。自分は、彼女を酷い目に合わせた張本人なのに。
「で、でも…マ、マリスステラ。私、あなたを壊したわ。私の手が誰かを救う手なんて…嘘よ…」
始めて彼女の名前を呼ぶ。始めて…本当の意味で彼女と向き合う。
「何をおっしゃるのですか。私こそ貴方のおかげで生きていられる一体です。だって、貴方が悪い私を倒してくれなければ、今の私は、此処にいなかったのですから。」
マリスステラの言葉はどこまでも優しくスーベニアを肯定する。
「私は今、幸せです。私は…貴方がいてくれて、本当に良かった。心から、そう思います。」
マリスステラは、そう言ってスーベニアを撫でる。優しい彼女の手には、かつてスーベニアに向けられた剣はついていない。人間のそれと同じように、触れるものを傷つけることのない形だ。
その優しさに触れて、スーベニアはマリスステラに縋る。スーベニアは泣いた。ドールである彼女は、涙を流すことはないが彼女の心は確かに泣いているのだ。
だが直に、それは収まるだろう。止まない雨はないのだから。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
中層を通る大きなメインストリート。その商店街に並ぶ店の一つが彼女の家である。
その店は、お世辞にも綺麗とはいえない。むしろその雑然さは外観からもわかるほどだが、その店前にはプランターが設置されており、花々が美しく咲き誇っている。
花の世話を終えた彼女こと、スーベニア=マニバスは今日も元気に、笑顔で中層を駆ける。
かつて彼女が育てた花は枯れてしまった。しかし、それは種を残した。
それは、スーベニアの中で芽吹き育つ『心』である。
今はまだ蕾のスーベニア。彼女は、自身に経験という名の水やりをするために様々な挑戦を繰り返すだろう。
それにはきっと困難や苦渋も含まれている。しかし、そんな過程を経て成長し花開く彼女の花はきっと美しいだろう。
彼女が育てた花がそうであったように。
いかかでしたか?私の拙い表現力でちゃんと感動が伝わったかどうかがとても心配です。
個人的には結構力作です。執筆期間は前作と同じくらいですが持てるすべてを出し切った感じがあります。
なので放送とかどこでもいいのでいっぱい感想ください。私は単純なのでそれだけでとても喜びますよ。ディスコでもグットいっぱいつけてください。
さて、前作より大分長くなった本作ですが、実は削った箇所がいくつかがあります。その中には泣く泣くそうせざるを得なかったワンシーンもあります。これでも結構短くしてたわけですね。
短編というものは、いかに短く話を簡潔させるのが作者の腕の見せ所だと思ってるのですが、流石にそのワンシーンはそのまま捨てるにはもったいないので、供養の意味も含めて後で蛇足という形でその部分だけ投稿しようと思います。
私自身が端折っても支障はないと判断した箇所なんで、興味ある人だけ読んでやってください。
あまり長く語って読後の余韻を汚すのも不本意なのでここらへんでお暇します。