44話〜超巨乳と揉みしだく男
朝日が昇りエルフの国に光が差し込む。
木々が生い茂っているにもかかわらず
空を全て覆っているわけではなく、程よい光が差し込んでくる。
葉や花がキラリと輝いているものもあれば、怠惰のスロウによる影響か広がった葉先から枯れているものも多く見受けられた。
そして俺はその怠惰のスロウが居ると思われるエネルギーを吸収している糸の収束場所に向かっていた。
「ケンヤは神樹にいてもよかったのよ?」
唐突にミリュが、言う
「いやいや、流石にみんな行かせて俺だけ残るってもどうかと思うぞ?」
「その怠惰のスロウってのは女なんでしょ?」
「えっと…ミリュさん?いくらケンヤさんでも敵であっても女性と戦えないって事は…」
「俺は絶対に女性は傷つけない」
リノさんが恐る恐ると言った感じでミリュに問いかけた答えを横取りするように即答してみせる
「本人もそう言ってるし、そもそも女性と戦おうとすればそれが魔物であってもケンヤの力は激減する呪いみたいなのがかかってるからね」
「…そんな事が?」
「お兄ちゃんはやっぱり不思議なの!」
ミリュの答えに首をかしげるクルフと元気そうに笑顔を見せてリティが答えた。
本当なら馬か何かで近づきたかったのだが、本体である怠惰のスロウに近づくことで糸に何かしらの変化があったらすぐに対処できるようにと思って歩きにしたのだが
それはただの杞憂であったようだ
目の前にはエルフの国の雰囲気に似つかわしくない鉄板のような輝きを放つドーム状の建物が建っていた。窓はなくい入り口と思われる場所は、どことなく自動ドアを彷彿とさせる作りとなっていた。
大きさは、アズシン国の訓練所くらいの広さだろうか、入り口は一つしか無く待ち伏せをされていた場合を考えて俺が先陣を切ると合図する。
入り口に近づくとシュッという音を立てて扉が開き収納されていく。
「…いるな」
待ち伏せはされていなかったが、たしかにその建物の中には女性がいるのを感じ取れた。
俺の目や耳があってもこのドアが開くまで気づく事ができなかった事から、ここの内部は相当な遮音なのだろう。実際全員が入り込んで少しすれば扉は閉まり何故か鍵が掛かってしまった。
建物内にいるであろう人物の場所は分かっているし、そもそもこのドーム状の建物はいくつかの部屋に別れる事なく大部屋一つのため迷う事はない
だが、真っ暗すぎて視界に頼る事は出来ず、相手の心音や呼吸音を頼りに進んでいくしか無かった。
しかし…
怠惰のスロウ
話には聞いていたとんでもないものをお持ちのようだ。
身長160センチ、その身長に対してHカップクラスのとんでもおっぱい!
それでいてくびれがありヒップのサイズは何故かすこし小さめ、目で見えてなくても、それをはっきりと
ムニュ
手探りで進んでいく中で何か…否
おっぱいに触れた。寧ろ触りにいった
エイミーのを触った時は事故だったが、今は違う間違いではなく意図的に触っている
とんでもない吸引力でもって俺を惹きつける
なにこれダイソ○!?
しかも揉んでいてわかる、かなりのハリとツヤ、この大きさにして垂れる事なく、しっかりと形を保っており、先端に至っては小さすぎず大き過ぎずと言った作られたような黄金比。
「な、なにを触っているんじゃ!!」
唐突に幼女のような声とともに膝蹴りが頭部にヒットする、がそれでも俺は離さない。
掴んだわけではなく、ピトッと手のひらをつけたまま離さない。
体が膝蹴りの衝撃でその場から離れようとしても気合と根性と脚力で、もって踏みとどまる。
「と、とんでもない男じゃ!はよはなさんかぁぁぁ!!」
「ことわrrrーーー「なにしてんだ!あんたわぁ!!」」
今度はミリュによる腹部、頭部、局部による絶殺三連打が繰り出され、流石の俺もその場で崩れ落ちた。
「思ったより早かったのじゃ、少し待て」
すると光がない中にも関わらず、俺の目は完全に捉え初めていた。
俺の手から離れたおっぱいは、歩くたびにゆさゆさと揺れ、色々と弄られたことで彼女の顔は赤く染まっていた。
栗色の髪を無造作に伸ばしており、その長さは腰にまで届きそうだが、お手入れはしていないようで所々跳ねてはいるものの髪質がいいのかダメージは見られない。
全裸である彼女のつま先から頭の先までじっくり見たあと、俺は周囲の様子を見ることにする。どうやら彼女はなにかを探しているようだが、彼女が全裸で寝ていた机の上は物で埋め尽くされており、それはあたりも同様で、よくここにくるまでそのものを踏まなかったものだと思えてくるほどだった。
そしてようやく目当てのものが見つかったのか長さが1メートルほどもある木の棒を取り出し、そこに魔力を流し込む。
攻撃の意思がないのは見ればわかるだが
「魔力!?攻撃?」
見えていないミリュは声を上げて警戒する
「大丈夫だと思うあれに攻撃の感じはしないし何より彼女はまだ全裸でおっぱいをゆさゆさしているだけだ」
「今回は回復だいぶ早いわね」
「え…もしかして…見えているか!?」
魔力に乱れが生じて集中していた魔力を霧散させてしまう。
「はっきり見えているぞ、美しき体から、金色に輝くその瞳まではっきりと」
「光源もないのに…いやもうケンヤさんだからとしか言えないですね」
「そうね、ケンヤだもの」
「お兄ちゃんだから」
そして、なにをするつもりだったかわからないが、全裸の彼女は再び杖を構えて即座に魔力を通して魔法を発動させる。
すると彼女の姿は貫頭衣のようなもので包まれ、頭には魔法使いといえばと問いかければ半分くらいは答えそうな三角帽子が被られていた。
そして、準備万端とばかりに彼女は杖らしき木の棒を振るうと、周囲に光源ができていた。
「全く人が気持ちよーく寝ている間に忍び込むなんて」
「より気持ちよくしてやっただろ?」
と言い返すと、再び顔を紅くして
「そ、それはそうじゃが…」
などと呟いている。
「そ、そんなことよりもじゃ、お主らここが稀代の魔女クリス=アルトカの家と知って来たのじゃろう?なら望みはなんじゃ、力が富か、男…お主は女を望むか?」
「クリス…アルトカ?お前は怠惰のスロウではないのか!?」
その疑問は至極当然であった、しかし、俺はそれを訪ねる前に噂と異なる見た目ーー深い紫色の髪ーーから彼女は怠惰のスロウとは異なるものだと考えていた
「怠惰とは失礼じゃのぺったんこムスメ!私はたしかに面倒臭がり屋で動く事は嫌いじゃがそれでもこの場にいても国一つ滅ぼす魔法だって発動できるんじゃぞ!面倒だからやらないけど」
ぺったんこと言われたクルフは愕然とする。
言葉に嘘をついている様子はないが、たしかにクリスといったノーブラ、ノーパン、超巨乳美少女の体には複数の糸が集まっており、エネルギーが流れ込んでいた
「しかし貴方が来てからエルフの国に活気が無くなり何故か栄養失調するものが増えたんです、もし無意識にというならどうか別の場所に引っ越してはくれませんか?」
打ち崩されたクルフの代わりに、リノさんが後を続ける
その内容は
悪く言ってしまえば追放という形になるのだがクリスの言動を見る限りでは敵という印象を全く受けない。
それならば戦わずに話し合いだけで解決するのではないだろうか
「いやじゃ!」
おそらく彼女は何かしらの理由があってここにいるのだろうから当然の反応
残すは力づくとなるわけなのだが…
自称稀代の魔女というだけあって保有する魔力量はとんでもなく、ラストと戦う前の自分よりも多いのではないかと思うほどだ。
ましては女性、ましてや美少女、俺には勝ち目はないだろう。
「もっと成長してナイスバディになるまではここから動かないと決めたのじゃ!」
「すでに立派なものを持ってるじゃない!むしろ少しくらいわけなさい!」
などとクリスの空気に流されてミリュが声を上げる。
「身長が全然伸びんのじゃ、寝る子は育つと言われたからよく眠れる場所にいたんじゃが…成長したのは胸だけじゃ」
「それだけで十分じゃない!」
最早なにしにここに来たのかわからなくなる会話が繰り広げられていたのだが、突如として建物内部が薄暗くなり、内部一杯に妙な魔力が包み込んだ。
「人がぁゆぅっくり寝ている時にぃわめいてんじゃぁねぇよぉ」
スローモーション中のような声が聞こえて来たのは明るくしてもなお暗かった天井部分にあった影からだった。
ミリュ「アタシも寝てたら大きくなるのかな…」




