4話〜絶世の女神と転生する男
投稿1日空いちゃいましたごめんなさい!
感想&評価よろしくです!
ようやく異世界にいけました(汗
49日目
素晴らしい!素晴らしすぎる!!
俺は無限とも言える写真をすべて見終え、今は2週目に入っている。
何度見ても素晴らしいもので、もしかしたらゼウの趣味なのかもしれないが、女神様のボディバランスは皆完璧で、大事なところは見えないのだが、それはそれで妄想が広がりより一層興奮してしまう。
髪の色も多種多様で、俺がいた世界の人間なら違和感しかないところなのだが、神様ともなるとそれさえも目つきや顔つきでバランスを取り自然に見えてしまうのだ。
これはすべての写真を見て思ったことだが、ゼウは巨乳好きだな。
まぁ確かに巨乳は素晴らしい!あのふわふわもちもちな感触を自分の好きなようにできたら、どれだけ幸せか…
だが、だからと言って微乳が嫌いなわけでもない、あの奥ゆかしさにも夢とロマンが詰まっている。それに見れる可能性があるのは圧倒的に微乳のほうなのだ。
まぁ俺がゼウの立場なら、そういうこだわりを持たず、すべての女神をそのカメラに収めるのだがな…
だがこれだけでも十分すぎる。
だがこいつは例外だ。
俺は今見ている一冊を閉じて、別のアルバムを開く。
その一冊は、他のものよりも分厚く、しかも一人の女神で構成されているのだ。
もはやカメラが透明じゃない限り、絶対撮られてることに気づいているようなアングルで枚数だ。
「やはり、お前もその神に惹かれてしまったか。」
「まぁ見ればわかるが、ゼウもだろ?他の女神も完璧なプロポーションに変わりないのだがこの女神だけは別格なんだよ。」
「そうそう!なんていえばいいのかな、自分でそうさせといてなんだけど、他の女神たちは精巧に作られたロボットみたいな印象なんだよな。」
「表情が人間味があっていいんだよな、やっぱり感情って大事なんだな、って思い知らされるよ」
俺が見ているアルバムの横でゼウが覗き見をする。
昨日までは時々ちらっと見に来て、その女神についての情報を話したり、特徴なんかも聞くことができた。だが何故か最初にこの女神のアルバムを取ったときは何も言ってこなかった。
その理由は俺にはわかる、この女神について全てを想像したいのだ、実際の情報など不要でしかない。
それよりも、だ
「なんか急に暑くなったな」
「それは、成仏寸前の証みたいなもんだな、このままほっとけば、お前の魂は浄化されて、記憶も何もないつるっつるの状態で生まれ変わるんだ。」
「へーなんか言い伝えられてるのと大体同じ感じなんだな」
「まぁな、臨死体験したやつやたまに、例外で記憶消えないやつとかいるし、それに俺が酔っ払って言ったことが伝わったこともいくつかあるな。」
ゼウは少し笑いながらそういう、一瞬そのゼウに気を取られた瞬間、俺たちを囲んでいた無数とも言えるアルバムは最初っからなかったかのように消滅していた。
「ケン、お前に一つ提案がある」
「受けよう!」
「即答してくれると思っていたが本当にしてくれるとはな」
俺はこのゼウという神様を心から信頼していた。ぶっちゃけていえば初めての男友達だし、これほどまでに尊敬する存在にあったのも初めてだ。そんな存在の提案だ裏切られたって文句も後悔もないしゼウには裏切る必要はないからな。
「それで?提案ってなんだ?…まさか?」
「そう、そのまさかだ。ケンには別の派生世界に行ってもらいたい!そのためにその世界を管理する女神にあってもらう。その神の名はレイタンだ」
レイタン
俺はその名前を心に刻んでいた。それもそのはず、最後の最後で見た女神の中でもトップの美しさを持つ女神だったからだ。アルバムにはしっかり名前が記されていたからな
まぁレイタン以外の女神の名前も全部覚えているが…
「ってわけで、とりあえず挨拶しに行くか!時間もないし」
とゼウは右手で指パッチンを鳴らすと、一瞬にして景色が変わった。
変わった瞬間を見ることはできなかった、自分の目の動きを見ることができないように、意識の隙間を狙われたみたいだった。
それよりも興味を持ったのは、その変わった後の景色だ。
どうみても年頃の女性の部屋といった感じだ、オレンジやピンクといった暖色系等で統一された部屋、電子機器のようなものがないが、本棚にベッド、机に椅子と綺麗に整頓された一室という感じだ。
そしてその部屋について数秒後、扉が開いた。
「なあああああああっっ!!!」
俺は息の全てを吐き出さんばかりの大声をあげた。
その理由は単純だった。さっき言っていたレイタンが目の前にいたのだ。
しかも全裸で
想像してほしい、自分が一押しのアイドルが目の前に全裸でいるのだ。
脳みそがぶっ飛ぶのは間違いないだろう
薄いピンク色という常識的ではない髪の毛を腰まで流す。色の変化は芸術的で透明感はガラス細工のように煌めいている。白い肌は健康的で髪色も合間って桃色に上気している。お風呂上がりなのか全身は少し濡れており、肌の透明感を一層引き出すとともに、色っぽさもましている、言わずもがなスタイルは抜群で、身長は165センチぐらいで8頭身、鈴のような瞳はいま大きく見開かれ、唇は驚きで閉じることを忘れていた。
表情は確かに人間的なのだが、羞恥心はないようで、隠されていないFカップのおっぱいは、若い女性の乳房のように下方向に丸みああり、頂上部分は薄いピンク色で先端は高みを向いている。
もしも俺がこの霊体のような体でなければ、俺のケンヤくんも高みを臨んでいただろう。
それほどまでの美しさがこのレイタンという名の神様に詰め込まれていた。
「ゼディウス様申し訳ありません、いらっしゃるのであれば…」
「いや、いいよレイタンに会えるだけで十分だ。それよりも話があって来た、時間がないから単刀直入に言おう、元々俺の世界にいたこの人間をお前の世界で転生させたい。」
冷静さを取り戻し、全裸のままレイタンは礼をしながら話す。
そしてゼウが転生について切り出すと下げていた頭を上げる。その表情は再び驚きの表情をしていた。
ちなみに今のゼウの表情は言わなくてもわかるだろうが、かなりキモい。袋とじを丁寧に開けようとしている男の顔だ。
それを察したのか、俺に鋭い眼光を向けてくる。
「ですが、ご存知の通り私には転生させるような力は…」
「全て俺の力でやろう、だがしばらくは調整も必要になるだろうから、頻繁にこっちにくるようになるがそれでもいいか?」
こいつ…それが目的だな?
今度は俺がゼウを睨みつけて、あの写真のことを話そうかと思ったが、気づけばポケットに今の状態のレイタンが映された写真が入っていた。
俺さえも気づかない写真撮影の速度のうえ、画質は最高クラス。
俺は口を紡ぐとともにそれを一生大切にしようと心に誓った。まぁ今は死んでるんだけど。
「それはもう心より歓迎いたします。…ではそちらの人間よ、転生にあたっての書類を書いてももらいます。こちらに来てください」
書類ってなんか事務的で少し…そ、それより
「あのなんか着てくれませんか?流石に集中できないので」
「あ、これはゼディウス様にお見苦しい姿を」
と今の自分の姿を思い出したのか、レイタンはすぐにタンスの方へ向かい、スケスケのローブのようなものを羽織ってきた。
俺の提案に一瞬舌打ちしたようにみえたゼウも、今ではアイコンタクトでグッジョブと言っている。俺も本来の肉体を持っていれば間違いなく鼻血を出してぶっ倒れていただろう。それほどまでに少し隠れているエロさというのは危険なのだ。
テーブルに向かって座り俺の目の前にはスケスケのレイタン
まぁよく見れば俺もスケスケなんだけど透けてるっていうよりは消えそう。
そして書面を覗き込むように横に座るのはゼウだ。
「では、そこに名前をや役職を記入してください。それが私の世界でのあなたの名となり職業となります。あ、ですけどいきなり公爵とか無理ですので、できれば冒険者や旅人くらいにしていただけると助かります」
「名前か…やっぱり苗字まで書くと、貴族っぽいもんな、それに職業も俺はその世界で何かしたいってのはないからな、旅人が妥当だな」
そう呟きながら、名前欄には”ケンヤ”と記入し職業欄には”旅人”に丸をつけた。
「それじゃ、こっからは俺の仕事だ、どうせお前のことだ、めんどくさがってスキル選定とかしないだろうから、お前に役立つスキルを適当につけといてやる。その辺は後でスマホで見れるようにしておくから、後で絶対確認しろよ!」
俺の体の透明度はどんどんと上がっていく。おそらくあと十数秒も持たないだろう
「自画自賛に聞こえるかもしれませんが第180派生世界で序列は80位と末端の私の世界ですが、美しさはどの世界にも負けない自信はあります!あなたには神のご加護がついてます!頑張ってください」
レイタンが、俺を鼓舞するように叫ぶ。手を前で構えて拳を握っているから、その大きな胸の谷間がより強調されている。それに心が奪われてしまう。
だがそんな俺にゼウが声をかける
「巻き込むような形で悪いな、だがレイタンの世界はお前にとって悪い世界じゃないはずだ。俺が直接干渉できるのは、これが最初で最後だが、俺はお前が楽しめることを祈っている、さらばだ盟友」
「おう、また死んだ時は話を聞いてくれよなゼウ!」
俺とゼウは拳をぶつけた瞬間、俺の意識は暗転した。
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目を覚ますとあたりは草原だった。
見えるものといえば、見たことのない植物と10メートルほどの木々。
俺のほおをくすぐるゆったりとした風はほんのり甘い香りを乗せて、少しだけ暖かかった。季節的には春の半ばって感じだろうか。
服装を確認すると、死んだ時と同じ服装だが、新品のように綺麗になっている。血の一滴もついていないどころか、ズボンについていたシミも無くなっていた。
そういえば、と思いポケットを探るとスマホと一枚の写真と身分証が入っていた。
レイタンの全裸写真を少しの間眺めたあと、それを身分証と書かれたフダのはいったケースに忍ばせ、スマホの電源をいれた。
”頼む!写真を撮ってくれ ゼウ”
起動画面のパイナップルマークの直後、その一文が表示された。
俺はため息を吐いた。
それが一瞬美奈と重なったように感じた。
なぜか俺の目からは一滴だけ涙がこぼれた。
読んでくれてありがとうございました!
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