30話〜文字化けともがく男
新年初更新です。
「あ、なおった」
そう思ったときには、俺の体は回復して動かすのにもさして支障がないようになっていた。
俺が目が覚めて5日が経った気がする。
月夜を差し込むことのない木の板で作られたカーテン代わりのものが取り付けられた窓からは、少し開いているのか心地よい風と生活感のあるような匂いが入ってくる。
「状態」
静かな暗闇の中でそう呟いて見るが状態の画面は開かれなかった。
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いや、正確に言えばウインドウは開かれた、しかし表示は全て文字化けしたようになっていた。それは繰り返し閉じたり開いたりをしてみても改善されることは無く、どうしようもないと判断した俺は、閉じたっきりにするとした。
なんとなく体調的には全快とはいかないのだけれどもそれは戦うなどという激しい動きをしなければ何ら問題のない程度だった。
だが俺の心臓は今まさに戦っているのではないかというほどに高鳴っており、息を殺そうと努力するもそれはむなしく、むしろ押し殺そうとするほどに荒くなる息の原因は俺の腕にくっついて、俺の視界からでは綺麗な水色の髪が光もないのに美しく天使の輪っかを浮かべているのがはっきり分かる。
そこからは見えないのだが、俺の腕ははっきりと捉えている
柔らかさと柔らかさと柔らかさだ!!
不動のCカップのそれは、大きさに見合わない柔らかさだが、それでもただ柔らかいのではなく、程よい弾力があり気持ちのいい柔らかさの極みといってもいい。
これこそが俺が追い求めている神秘そのものだ。
ぜひとも触りたいのだが、触れられている左腕は、冗談かと思うほどの握力で固定されており、それを振りほどくほどの力はもとよりなく。右手wいくら伸ばしたところで届くわけもない
それが分かっていても
捩り、捩じり、捻り、伸ばす
届かないと分かっていてもミリュを起こさないように僕は全力を尽くす。
それはもう本当に全力でたかだが一つの…いやこの場合は2つというべきなのだろうが。
俺にとってはその2つのほうがあのいけ好かないラストとかいう魔王軍幹部を倒すことよりも重要なことだ!
しかしそうしていく内に自分の体に生じる変化に気づいた。手が徐々にミリュに触れられるようになってきたのだ。
どこぞのモンキーのように手が伸びるような体質ではなかったしそれらしい実を食った記憶も無いのだが、確かに俺の手はほんのわずかずつにミリュにミリュのミリュミリュに触れられるようになっていた。
なぜそんなことが起きているのか冷静ではない頭で考えると、俺の体の変化は単純なことだった。元々そこまで硬くは無かった俺の体だが伸びることはないにしても、本当にゴムのように柔らかくなったのだ。
関節が
それによって可動域が広がり、ようやく本当の限界領域であり、接触可能なギリギリの地点に着いた。俺からの視界でわ見えなかったが、どうやら現在ミリュの服は寝相かもしくは最初っから着用していないのか、胸の部分が完全に露わになっているようだ。
触れて知った。
直接触れて実感した、これを求めていた俺は間違いではなかったと。
「満足そうな気持ちでいっぱいのところ悪いんだけどさ…触りたいなら起きているときに言ってくれればいいのにさ?」
暗闇の中だった部屋の中で光り輝いていたのはミリュの髪の毛だけではなく今では左手も純度の高い魔力が水色と白の輝きを放っていた
俺は間違っていなかったと今でも思っている。
今後ともよろしくお願いします




