16話〜メガネ美人とロリと結婚した男
1800pvですよ!
ありがとうございます!!
あわよくばもっとブクマを下さい…切実に…
「そういえば城には向かわないのか?」
ミリュの服を買って店を出た俺たちはただ目的もなくこの商店通りを歩いていた。
「城の方に入れるのは日が沈んでからであーる」
「そういうのって普通日中にやるものじゃないのか?」
「そうであーるな、他の国は日のあるうちに面会を希望するものだが、アズシン王の意向というか趣向でな、日中は女性以外城に入れないのであーる」
なるほど同類か、なら仕方ないな
きっと今あの城の中は性に乱れたことが乱発されているのだろう。
国王というからには結構な年配だろうに、超絶倫なのかそういった薬でもあるのか…
「それなら、冒険者機関に行ってみませんか?私もそろそろ到着報告をしに行きたいので」
実はずっと一緒に行動しており、ミリュの服を選んでいた間もキラキラした赤い瞳で結構ド派手なゴスロリ衣装を見つめていたのだ。
そんな彼女の一言で次の目的地は決定した。
「ところで、冒険者機関ってあれか?モンスターを討伐して魔石とか体の一部とかを持って行くと換金してくれたりするところか?」
「証明書を持っているのに知らないのであーるか?冒険者機関は職業の全てを管理する場所であーる。その中でも他の職業と唯一兼任できる”狩人”だけがモンスターを討伐することで報奨金がもらえるのであーる」
「なるほどな…あんたもそこそこ強いし、軍人なんかよりも向いてるんじゃねぇの?」
「私くらいの階級になると、軍をやってる方が金になるのであーる」
へぇ…そうなると軍の中でも強ければ強いほど、モンスターを狩らなくなり、後進に任せるって感じか
「つきました!」
サリアさんが言うと、結構前から見えていた外壁が他とは違い、煉瓦造りのようになっており、その一つ一つが魔法付与によって強度が上げられていた。
「なんか見る限り、城より丈夫にできてねえ?」
「冒険者機関は中立的な立場の存在であーるからな、下手すれば国の持つ資金よりも金を持っているのであーる。まぁそれを喜ばしく思わない者もいるのであーるが」
少しだけ、愚痴っぽくなりながらもゼグサが再び先陣きって中に入って行った。
俺たちも続いて入っていくが、内装はどちらかといえば、役所と酒場が混じったような感じになっており…
「旅人のケンヤです。よろしくお願いします。」
俺は周囲を確認するよりも優先事項であるカウンターにいる、メガネ美人へと一瞬にして近づき声をかけた。
それに反応できたのはおそらくミリュだけで、視界に入っていなかった室内の人間には、俺が移動したことすら感づかれることはなかった。
それほど素早く静かに俺の体は美女の元へと運ばれていた。
「え?あ…ようこそ冒険者機関、アズシン国部署へ!」
一瞬驚いた様子を見せたメガネ美人だったが、すぐさま営業スマイルへと表情を変え丁寧で手慣れた礼をした。
中々に手強そうだが近づけばより一層目を引くのは、素肌を覆う薄手のカーディガン。スケスケなのに見えないギリッギリを貫いてやがる…大人っぽい顔立ちに日本人のような純粋な黒髪ストレート、少しだけ美奈を思い出してしまう。
だがそれよりも豊満ではない胸にここまで俺を引き寄せるとは、素晴らしい見せ方だ。
「名前を教えてください」
なるべく渋いk感じで尋ねる、だが彼女にはなんら効果はなかったようで、表情を乱すことは一瞬もなかった。
「リノと申します」
雰囲気は明るいのだが、目は笑っておらず、不必要なことはしゃべろうともしない。だがそこもまたこの女性、リノさんの魅力なのかもしれない。
「じゃあリノさん、副業として狩人の登録をしたいんだけど」
「かしこまりました、お連れ様は何か他にご用件はございますか?」
最早ロボットなのではないかと思えるほど淡々と受け答えするリノさんの視線は、俺の背後へと向く
「仕事完了の報告をお願いします。」
サリアさんが身分証とゼグサのサイン入りの書類を差し出しながら言う。
そういえばと思い出し振り返ると、ミリュは少しだけ怒った顔をしている他は、すでに諦めているのか慣れているのかわからないがいつも通りの表情をしていた。
「こちらでクエスト完了とさせていただきます。」
書類を受け取ると、すぐに鑑定ができるポストのような魔道具を取り出し、そこに書類やら何やらを全て放り込むと、すぐにそのポスト的なものの上部に”受付完了”の文字が現れた。
すると、リノさんは報酬である銀貨5枚と身分証を渡した。
ちらりとサリアさんの身分証を見ると、職業欄のところには御者の他に狩人と書かれていた。
「お待たせいたしました、本日の階級試験官はスタインさんですね。」
「!?スタイン?まさかとは思うが…豪腕のスタインか?」
リノさんの告げた試験官の名前を聞くと、ゼグサが驚きの声を上げた。
あんまり耳元で叫ぶと残り少ない髪の毛を毟りたくなってしまう。
「おおう、俺の名を呼んだかぁ!?」
振り向かなくてもわかる、っていうかなにこの熱量?
俺には振り向く理由なんてないのだが。このままそいつに背中を向けていても話は進まないのでしぶしぶ振り返ってみると
そこには俺の予想した通りの…
いや、訂正させてもらう
予想以上の大男がそこに居た
身長は推定でも190センチはあり、四肢や首はこれでもかというほど太くでかい、胸筋なんかに至ってはCカップくらいはありそうなほどだ
男には必要ない、削いでやろうか
頭部は金色の髪の毛が短くワイヤーブラシのように生えており、色黒の肌は油でも塗っているのかテカテカしている。
「スタインさんお疲れ様です。こちら旅人のケンヤさんですが、狩人の登録をしたいということで階級試験をお願いしてもよろしいですか?」
リノさんが少し距離がある中声を大きくしてスタインと呼ばれる筋肉ダルマへ呼びかける。
「了解した!しかしケンヤといったか?お前は小さいなぁ、よく食って大きくならねば強いモンスターにやられてしまうぞ?」
「あなたのような無駄筋肉よりは、このスマートな方が多くの女性に好感を持たれるのでこのままで大丈夫です」
おっと
やってしまった感の空気を感じるが気にしない。だって相手は男だし、たぶん勝てちゃうし。
あーでもゼグサはかなりひきつった顔してるな…
魔力量とか見る限りじゃ、ゼグサの10分の1くらいなんだけど、スキル関係が物理特化の納金スタイルだからかな
「がっはっはっはっは!!この俺の姿や名前を聞いて言い返してくるとは、すごいやつなのか、それともただのバカか試してやろう!」
お?
てっきり怒り出すかと思ったら豪快に笑い飛ばされてしまった。
それにゼグサはいまだに落ち着きないが、周りの様子から見ても、奴が嫌われているような感じはしない。
「おい、あいつとなんかあったのか?」
俺がゼグサに声をかけると、肩をビクリとさせ
「あいつは軍人ではないが、上層部と強いつながりがあって、正義漢を写し取ったような男であーる。」
「あーつまり、あんたのようなズルい人間の天敵ってことか、まぁでも俺はお前のことを突き出そうなんて思ってないからな。面倒だし、たぶんタルも少しは恨んでいるだろうが誰かが死んだわけでもないし、今は師匠だしな」
「そ、そーであーるか」
「試験会場はこの建物の後ろにある広場で行う!」
リノさんとスタインが少し話、何らかの手続きを行うとすぐさまこちらに体を向け豪快に口を開いた。
目には炎が揺らめいており、どう見ても試験というよりは真剣勝負を望んでいるように見える。
まぁおそらく、俺のステータスなら簡単に勝ててしまうだろうし、下手したら殺しかねない。
手加減する方が大変そうだ。
スタインの後をついて、建物の裏側から出ると、同じような格好をした男が10人くらい円陣を組む形で広場の中央におり
その中心には146センチ、Aカップ金髪のサラサラヘアーな少女がいた。
「白昼堂々何してんだ!!」
俺の口と体が条件反射のように動きだし、脳内では0.3秒後に少女を抱きしめるところまでイメージトレーニングを完了させた。
「白昼堂々この私を襲うとはいい度胸やな」
少女の少女ともいえない雰囲気の声に俺の体はピタリと止まってしまった。
「あ、マリア!来てたんだね」
あまりの雰囲気に動けなくなったのは俺だけではなく、周囲の時が凍り付いたようにも思えたのだが、脳まで筋肉のスタインは例外だったようで…
ってあれ?なんか親しげだ
「もしかして、親子ですか?」
髪の色とか一緒だし、なんとなーく雰囲気という豪快な感じが似てる。
まぁ親子だとしても俺は通報するけどな
こんなの見たら
「よく間違われるが、俺たちは夫婦だ」
異世界に来ての一番の衝撃だった
おっぱいってなんでこんなに素晴らしいのだろう…
大きくても小さくてもそこには大きな夢と希望が詰まっているんだなぁ
環九




