14話〜めくれ上がるタンクトップと喘がせる男
ほんと更新遅くてごめんなさい!!
感想とか評価とか書いてくれると嬉しいです!!
俺とゼグサとタル、そして美人で巨乳の色黒お姉さん御者のサリアさんはアズシン国を目指していた。
その最中でゼグサから魔法について教わり興味を持ったタルが精霊と契約し、その精霊が美人だと聞いていたので俺もと思いやった結果がこれだよ
伝説の龍、美人系?かわいい系?
いいえ、カッコいい系です!!
ドラゴンと言えば男のロマン!そう言えるかもしれないが俺は非常に落胆していた。
だが一応これでも女の子らしいので少しだけ罪悪感が芽生えていた。
「いや、そのなんだ…なんかごめん」
『アタシも取り乱してしまって…』
青いガラスのような透明感がある色合いの体を持つ水龍に適当に頭を下げる俺に対して水龍の方は真面目に謝ってみせる。
『でもね、アタシはあんたを認めたわけじゃ無いからね!』
ドラゴンのツンデレなんて求めてないんだが…だけどさっきのテンションでやられたら殺されそうだし…
「認めてもらうにはどうしたらいいんだ?1つ言っておくが、戦うってのは無しだからな、俺は女とは戦えない」
『ア、アタシを女と…な、中々の人間じゃない…なら、アタシが作り出した水 の 傀 儡 と戦って1分耐えられたら認めてあげるわ!!』
一瞬照れたような表情をみせる水龍だが、直ぐに取り繕い、無詠唱で魔法陣を出現させる。水を司ると言われるだけあって魔法陣が出る速度が段違いに早い。それに色が赤でも青でも無く黄色というかわずかに金色だ。
『水の神が命ずる 水を屈強な肉体とし 主人の命令に従え』
文字が認識できたと思った瞬間、魔法陣から3メートルくらいの人型ロボットが現れた。
戦隊の合体ロボのような足と胴体がやたらとでかく頭が小さい感じで、水で出来ているとは思えないほど角ばったデザインだった。
「これが…水 の 傀 儡 ?」
ゼグサが呟くようにそして、青ざめた表情で言った。
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名称:水 の 傀 儡
発動者:水龍
魔力量:100000
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うっわ…
魔力量8000のゼグサがそこそこ強いって評価なら、これはかなり大人気ねえ強さだな、まぁスキルとかないだけ優しさとも思えるけど…
相手が性別無しとなれば俺も全力で戦えるからな、
適当な戦闘態勢をとり、水 の 傀 儡 を見据える。
どうやら俺から動かないと反応しないようで、気配を探ってみても魔法を使う素振りすらない。
手始めにと、軽く地面を蹴り走り出す。
俺の動き出しと同時に水 の 傀 儡 は左腕で防御をしつつもカウンターを狙っているのか右腕は拳を握り構えている。
ドバッ!
左腕を殴るとまるで水を殴ったような感触があり、その感触通りに水 の 傀 儡 の体は液体として飛び散った。
だが重心という概念はないのか体の大半が吹き飛んだにもかかわらず、残った右腕は無防備な俺へと振り抜かれた。
衝撃が俺の腹部に伝わるのと俺の体が地面に叩きつけられたのはほとんど同時だった。
「なんだそれ?」
結構な威力なのはわかったが、俺へのダメージはそこまでではない。
だがそれよりも
「物理攻撃無効?流体だからってわけじゃないよな、ということは魔法由来ってことになる」
立ち上がって再び距離をとると、今度は水 の 傀 儡 から攻撃を仕掛けてくる、速度も威力も警戒すべきではない…が
攻撃を防御しようと腕を構えると、一瞬にして液体のように重さを感じなくなり、防御していないところに触れる瞬間に固体のように硬くなり確実に少しずづダメージを与えてくる。
だからと言って、固体となる瞬間に攻撃を合わせてみても、他の部分が流体のようになっており、水 の 傀 儡 にはダメージがないようだ。
ゼグサやタルの方を見ても、水 の 傀 儡 の強さに驚いているのか、呆然としているだけで、水龍もヒントを与える気はないようだ。
物理攻撃じゃダメっていうなら、魔法か…
けど、まだ魔法なんて使ったことないし、使おうと思えば使える気もしなくはないが、なんだか嫌な予感もする。
それなら
自分の体に魔力を纏わせる、いわゆる”魔装”をしてみせる。
本来体内にあるイメージの魔力を改めて体に纏わせても無意味なのではないかと思えてしまうが、緊急回復薬の時もダークパンサーのヒョウの時も魔力を与えたことで効果や強さが上昇していた、そのことから考えると、自分の体の一部も同様に強化できるのではないかと考えた。
そしてこの理論が正しいのであれば、俺の魔力を持ってして、触れたおっぱいを大きくさせることさえも可能!
指先から肘までの間に魔力を集中させる。
ーーこの時のケンヤはまだ気づいていないが、ケンヤの持つ膨大な魔力は腕の表面を纏わせるだけにとどまらず、細胞やその内部遺伝子レベルにまで到達し別のものへと変異させていた。
普通の人、場所ではゼグサとタル、サリアのことを指すが人間の部類では結構な強さであるゼグサにさえケンヤの変化に気づかなかったが、唯一この場で水龍がそれに気づいていた。ーー
「これくらいで十分だろ」
水 の 傀 儡 の攻撃をかいくぐりながら、魔装を完了させて拳を構える。
左足で踏み込み今まさに殴りつけようとした時
『ス、ストーップ!!!』
水龍が叫び声をあげると、水 の 傀 儡 はただの水となって崩れ、俺自身も攻撃対象を失って、寸止めするような形となった。
振り抜く瞬間に解放しようとしていた魔力は拳にとどまったままになったにも関わらず、その勢いは空気を叩き、大きな衝撃を生んだ。
「きゃあ!」
サリアさんの叫び声が聞こえそちらを振り向くと、タンクトップをめくれ上がらせ、頂きまでは見えないが、頂きを丸く囲う円と大きな2つの半円が衝撃とともに柔らかそうに揺れていた。
カシャッ
俺の魔力により強化された右腕は俺自身の知覚速度よりも速くスマホを操作していた。
ーーーーーーーーーーーーー
『まったく…アタシがあのまま止めてなかったらこの湖消滅してたわよ?』
「え?まじで」
「私には見えなかったが、何かしていたのであーるか?」
サリアさんの服装が元に戻り、少し落ち着いた俺たちに水龍がそう告げた。
「魔力を体に纏わせただけだけど?普通だろ?」
「魔力を纏わせる…であーるか?」
『一体どこでそんな知識を得たのか知らないけどね、魔力を体に纏わせるなんてこと普通はしない。本来魔装というのは物に使うものだからね』
なるほどな…だけど気づかれていないだけで、使えるやつもいるんじゃないかな?
まぁいいや
「それで?俺のことは認めてくれるのか?」
『1分間耐えきるって約束だったからね。それにあのままやってたら、アタシの水 の 傀 儡 は消滅していたわ。というより、アタシよりも強いなら認めざるを得ないわね』
「そうか、それなら俺も精霊魔法が使えるってことだな」
『精霊魔法?あんたは使えないわよ?使えるのはそこの2人だけ』
水龍は視線でゼグサとタルのことを言う。
「え?どういうこと?これって精霊魔法を使えるようになるためのやつじゃなかったのかよ?」
『精霊と契約すれば精霊魔法が使えるようになるけどね、あなたが契約するのは神にも近い”龍”よ?』
表情の変化は分かりにくいが、この世界でも最強クラスとも言える存在の水龍はニヤリと笑ってみせる。
「というと?精霊魔法よりも強力な魔法が使えるようになるってことか?」
『正確に言うと少し違うけど、原魔法のような魔法が精霊魔法と同じ要領で発動できるといった感じね。魔力の消費をほとんど必要とせず、自らのイメージ100%を魔法に反映させることができるっていう、いいとこ取りの魔法”神級魔法”よ』
「神級魔法…そんなものが」
ゼグサは再び声を震わせながら呟く
『でも使える人間なんて一握りよ、神級魔法を使えるのがアタシのような存在だけ。そんな常軌を逸した存在に認められるか、気に入られるかしないといけないからね。そう考えればあなたはすごく幸運よ』
「精霊契約はもうできないのか?」
『そんなに人型の方がお好みなの?ドラゴンの方が強そうだと思うんだけどな』
心底がっかりする俺に対して、水龍は呆れたようなため息を吐きながら、そう言う。
「確かにかっこいいんだが、俺の場合は違うんだよ。けど神級魔法は魅力的だからな、ぜひ契約してくれ」
『いいでしょう、それならアタシの腕に触れなさい。そして少しだけ魔力を交換し合うの、そうすればアタシの魔力があなたに適合し、神級魔法が使えるようになるわ』
魔力の交換か…ってことは俺が送った分だけ水龍の魔力が俺に入ってくるってことか…
イメージを強く持って流せば少しくらい変化するかな?
なんてことを考えながら強固な鱗で全身を覆っている水龍の腕に触れると、先に水龍の方から俺に魔力が送られて来た。
瞬間
俺の体は水中にあった。
吐き出す息はぶくぶくと泡を作りその泡の行き先は遠く遠く離れた水面。
息苦しさはなく、ただ心地いい
すると、周囲には巨大な何かが居た。
水に溶け込む形でいるそいつは、水龍と同じような青いガラスのような透明感があるが、どこか違う、翼の形状?鱗の模様?それもあるが直感が語る、これが本物の水龍だ…と
「魔力に秘められたイメージみたいなものか」
『そう…あなたにも見えたのね』
俺の言葉を察した水龍は、驚くこともなくそう言った。
「それじゃあ今度は俺の番だ」
まだ触れたままの手から、水龍の鱗へと魔力を流し込むイメージで、そしてそれに混じえて俺の欲望とともに
全力で
『え!?ちょっとまって、すごい!すごすぎるのぉぉぉぉ!!』
水龍は予想外なほどに大量に注がれた俺の魔力によって、少し破廉恥にも思えるような声を上げて、目を回し倒れ込んでしまった。
なんか周囲の目が冷たい気がするが、まぁ事故だから、それにどうやら俺の思惑通りにことが進みそうだ。
俺は、今まさに目の前で起ころうとしている現象を想像しながらニヤニヤとしていた。
だが、それがどんなにこの世界にとって異常な事なのかはまだ新参者の俺にはわからなかった。
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