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青い絵の具を溢す
彼女の容態が悪化。
気がついたときには、
もう苦しそうだった。
泣いたのがバレないように
鏡で笑顔を作って。
目覚めるまで
先生に話を聞こうと
思ったのに。
信じたくもない
答えが返ってきた。
5年間も歩んだ道。
何かが壊していく。
その崩れかけた道の穴、
彼女だけが落ちるのだ。
僕は一人で細い道を
歩き続けるのだろうか。
泣いたって何もなくて。
振り向いても誰もいなくて。
育てた花を
渡したい人もいなくて。
あの青空に
続く道を探し続ける。
想像出来なかった。
20歳なんて、
普通に越えるもの
だと思っていたはず。
死ぬ時は二人、
手を繋いだまま。
こんな早くに来るなんて。
青い絵の具を塗った、
あの空は僕の夢だった。
でも、今は
彼女を連れ去ってしまう
この青い空の向こうが、
憎らしい。
絵の具をどこか溢して、
空を閉じ込めてしまおうか。
永久に、
青を奪って。
そして、今日も、
カーテンは意味もなく、
風に揺れている。
何も変わらない僕と、
変わっていく彼女を
あざ笑うかのように。




