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抵抗したって無駄
ベッドに寝かされて、
体が動かない。
隣の部屋から聞こえる声。
彼が先生に
話を聞いているようだった。
「そんな…」
彼の声が聞こえる。
「ですが…」
先生の声も聞こえる。
もうすぐ死ぬのかな。
どうなんだろう。
目が重たくて、
何も見たくないぐらいだ。
私の手は、暖かい。
生きているんだなって、
ここにいるんだなって、
ぬくもりを感じる。
でも、このぬくもりが
感じなくなる頃、
私はいなくなるのだろう。
泣きたくない、悔しいよ。
何度、何度
神様に抵抗したって、
救われはしない。
そうと決まっていたから。
気持ちを抑えて
青空をカーテンで隠す。
隠した世界を
風は意地悪に見せてきて、
バサッとはたいた。
完全に八つ当たり。
あたったって、
どうにもならないのに。
すると、
ドアを開ける音がして、
彼が戻ったきた。
暗そうな顔。
ごめんね。
心の中で謝っても
何一つ伝わらない。
しばらくの間、
二人は黙っていた。
そして、長い沈黙の後、
彼はようやく口を開いた。
「あの……」
知らないふりをする。
本当の気持ちを隠して。
「聞いて……」




