それは突然だった
私は家族が、
病になったこともありません。
辛い日々を乗り越えて、
笑えるのだろうか。
そんな考えから生まれたお話です。
「そんな…」
この日、
死ぬ予定が早まった。
「残念ですが。」
私は思い病にかかったらしい。
末期ガン。
体が壊れていく。最終的には…
なぜか泣けなかった。
悲しいとかそんなんじゃない。
ただ、恐ろしくて。
今まで死にたいと思うことはあった。
でも、人間というものは
命の大切さを知って、
馬鹿みたいに生きたいと思うんだ。
色々な感情が動いて、
くらくらしちゃうな。
「~さん……さん?」
あれ、つい、
ぼーっとなってしまったようだ。
「すみません。」
今はとりあえず入院となった。
私が抗がん剤治療を
拒んだから、少しだけど。
ふと、空をみた。
窓から見る景色はずっと青い。
世界は何とも残酷だと思った。
「私より悪い人はいるのに。」
なんで私を選んだ?
神が私を好いていたのだろうか。
悲しんだって
仕方が無いのだ。
笑って涙を誤魔化そうとする。
なのに…
もう、なんで
涙が出てくるのかな。
悲しくなんてない。
「あぁ…そうか。」
思い出してしまった。
いや、思い出さないで
いたかったのかも知れない。
一番大事な彼の事を。
どうしよう。
最後に悲しむ顔なんて見たくない。
せめて笑っていたい。
「なんて言おうかな」
白い天井が嫌で目をつぶった。
薬の匂い。
仮面を被ったように
無理をして笑っている人達。
吐き気がするくらい、
生きづらい。
自分の容体が分かったとたんに、
体が壊れていく感覚を、
命が削られていくことを、
なぜか感じているような気がする。
タイムリミットまで
あと少し。
よろしくお願いします。
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アドバイスなどをいただけたら嬉しいです!




