ロリっ娘ロリロリ
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「大きい街だな。」
クエンスに入って一番最初に浮かんだことである。
ここで一度この国のことについてまとめようと思う。
この国の名前はリーメイトという名前である。
この国は六つに役割を分担させた街とそれに連ねて小さな村々や総合的な街とで成り立っている。
一つ目は商業の街 クエンス
二つ目は魔法の街 ゲンデルン
三つ目は工業の街 グラシン
四つ目は武芸の街 チェッキン
五つ目は農耕の街 ベンタン
六つ目は行政の街 リーメイト
それぞれの街の運営は基本的に上級貴族の役目である。
そしてこの街はその中でもっとも商業を多く扱うクエンスである。
首を左右に振れば目につくのは店、店、店。
しかも一つ一つの店が大きい。
ここが表通りであり、街の顔であるので大きい店が並ぶのは分かるがとにかく大きい。
日本で言うところの大手スーパーマーケットほどはある。
「よし!まずはギルドで登録しよう!!」
そう思い歩き出し大きな広場に来たところでそれは起こった。
「やめてください!私は家に帰らないといけないんです!」
幼い女の子の悲鳴に近い叫び声が聞こえた。
タカの精神を引き継いだグラノラにとって人助けは普通であり。
座右の銘はやらない善より、やる偽善。
そんな男がそこへ駆けつけないわけがなかった。
「どうした!君、助けは必要か?」
そこに駆けつけると一人の女の子が筋骨隆々な男により暴力を受けようとしていた。
「助けてください!肩がぶつかって謝罪をしたのに慰謝料をとろうとしてるんです!」
女の子が涙目でこちらを見つめている、これは紳士としてこのマッチョに挑まねばならまい。
「あい分かった。もう大丈夫だからな!」
そういうとグラノラは男たちに立ち直った。
「おい!そこの小娘がぶつかったせいで肩が折れたんだよ!慰謝料を求めてるだけだ!死にたくなかったらとっとと失せろ!」
男は血眼でこちらを睨み吠えている。
「もし本当に折れてたとして女の子に手を挙げるのは汚いぞ!失せろ!見逃してやる。」
男はこちらを意地の汚い顔にいやらしい笑みを浮かべ
「お前みたいなボンボンが何言っても怖くねぇわ。調子になるんじゃねぇ!」
そういうと男はこちらに折れていると言ったはずの腕を振り上げ殴りかかってきた。
グラノラは表情を若干の怒りで歪めその拳を叩き落とした。
「普通に動いてるじゃないか。見逃してやろうと思ったのに無下にしやがって歯ァくいしばれや!」
言い切ると同時にグラノラは常人の目では追いつけぬほどの速さで男の顎を殴り砕いた。
顎を砕かれた男は抵抗しようとするも力が入らずその場に倒れこんだ。
「君。大丈夫かい?」
後ろで小刻みに震えている少女に声をかけると
「大丈夫です、待っててください。すぐに見回りをしている騎士様を呼んできます!」
そういい少女はどこかへ走っていき、数分して綺麗な装飾の施された鎧をきた男を二人連れてきた。
「エリン様こやつが犯人でございますか!!」
そういい身なりの良い男がこちらを睨んできた。
「違います!その人は私を助けてくれた恩人です!犯人はそちらに倒れている男です!」
そういわれ騎士は青い顔をしてこちらに頭を下げ
「申し訳ない。エリン様の恩人を疑ってしまいました。
おい!こいつを詰所まで運ぶぞ!手伝え!」
騎士さんが騎士2さんにそう告げると二人はマッチョ犯人を連れてどこかへ行ってしまった。
「助けていただきありがとうございます。私の名前はルイエ=クエンス=エリンと申します。
この街を治めているクエンス家の三女です。」
そういい少女は頭を下げた。
「俺の名前はグラノラ、修業のために各地を回っている旅人のようなものです。」
すると彼女は顔を輝かせ
「助けていただいたお礼に私の家に招待します!受けていただけますか?」
これで今日は野宿をしなくても済むかもしれない。そう思い。
「今日この街に来たばかりで宿もないんです。できれば一泊させてもらえませんか?」
彼女は快く承諾をしてくれた。
「そうと決まれば早速行きましょう!」
彼女に手を引かれ連れていかれるのであった。