商業の街クエンスに行きましょう!!
誤字脱字は随時直していこうと思います。
書き溜めをしていますのでしばらくは毎日投稿していこうと思っています。
「グラノラさんはどこから来たのですか?」
先ほどからプコンさんの質問攻めにあっている。
ことの始まりは魔物を交換してもらってからだ。
「武器も無しに魔物を倒せるほど強いのです次の街まで私の護衛に加わってもらえませんか?」
願ったりかなったりである。荷物をすべて捕られたグラノラにとってこの話に乗らない理由はなかった。
「よろしくお願いします。ですが武器が無いのでいざという時は馬車の剣を貸してもらえませんか?」
魂が定着した体なら素手で魔物を倒すことができるがさすがに怖さは拭えない。
「それぐらいでしたら構いませんよ。なんならその武器は護衛料から引いてお渡ししましょうか?」
この好条件に頬が緩まずにはいられなかった。
「お願いします。ですがそこまでしていただいてもよろしいのですか?」
プコンさんは人の良い笑みをずっと浮かべている。
「かまいませんよ、何よりあなたに興味が出ましたので外からの護衛ではなく一緒に馬車に乗ってください。」
どうやらこの人は商人らしく俺を見定めようとしているようだ。
「そういうことでしたら、次の街までよろしくお願いします。」
そう言い手を伸ばすとプコンもこちらの手を握り
「よろしくお願いします。面白い話聞かせてくださいね。」
こうして契約が成立した。
~馬車内にて~
「ところで商業の街の名前は何というのですか?小さな村の出身でして常識に疎いのです。
ここのまちは何が盛んである。などは一応知っているんですけどね。」
これはタカのミスである。細かな街の名前などの記憶の入力を忘れていたのだ。
「な、名前を知らないのですか?変わっていますね。
今向かっている商業の街の名前はクエンスと言います。あと2時間ほどで入り口の門が見えますよ。」
「グラノラさんはこれからどうするつもりなんですか?」
もともと村を襲われだれも救えず無様に逃げ出した。そんなことに二度となりたくない。
その思いで大切な人ができたときに守れるように修業をして生活するつもりだった。
「強くなるために修業をしますよ。あとは村に居た時たまたま出会った魔法使いに魔法の適正があると言われたので魔法の街で学生として魔法を学ぼうとも思っています。」
これは魔力があることに気付かせるためタカの仕込んだ記憶の一つである。
「魔法の適正があるんですか!?すごいですね。 入学金はどうするつもりなんですか?
護衛などで貯めてもいですが、冒険者ギルドに登録して依頼を受けるなどしたほうがいいと思いますよ。そのほうが魔物自体を買い取ってもらえますし、依頼料も貰えてすぐにお金がたまりますよ。」
いいことを聞いた。これで懸念していたお金は何とかなりそうだ。
「それでは到着次第登録しようと思います。荷物をすべて捕られたので身分証もないのですが大丈夫でしょうか?」
身分証がない。これはとても痛い。街に入れない可能性もあるしギルドへ登録もできないかもしれない。
「大丈夫ですよ。あそこに見える関所で嘘か本当かを見極める水晶で捕られたのが本当だと証明してもらえれば新たに身分証が発行してもらえますから。
それとクエンスでは商人を襲う盗賊などが多く、その商人が再発行料を払えないことが多いので身分証などの発行料はその街を治める貴族たちによって賄われる決まりになってますので金銭面では心配いりませんよ。」
ひとまずこれで金銭などは深刻な問題ではなくなった。
情報収集しているうちに商業の街クエンスへの入り口。
巨大な門が見えてきた。