プロローグ1
初めての投稿作品となります。
拙い、文章ですががんばって書きました。
僕こと小鳥遊 尚はおそらく近日中に死ぬであろう。
理由は簡単だ、ある日突然めまいがして倒れた。すでに3日目である。
すでに60歳も超えているにもかかわらずラノベ、アニメ、フィギュア二次元なら何でも大好きだ。
特に異世界物が大好物である。
主人公の作るハーレム。俺TUEEEEE!。そしてなにより剣と魔法のファンタジー、これを好きにならずして何を好きになろうか。
工場で働いて得た給料はすべて趣味につぎ込んだ。
そんな俺が彼女などできるはずもなく婚期も思いっきり逃した。
何が言いたいかって?簡単さ。僕は身内が誰もいない。
倒れてからスリッパで床を叩いたけど誰も来ない。
いつも異世界について語り合った友人に電話しようと思っても手足がそこまで動かない。
「あぁ、きっと俺もすぐに死ぬんだろうなぁ。あのラノベのミカたんそろそろ能力目覚めそうなのに。」
そう思い眠りについた。
どれくらい眠っていたのだろう、気づくと目の前に金ぴかの階段があるではないか。
後ろを振り返ると少し痩せた自分の体がある。
つまりそういうことなんだな。孤独死とかありえないと思ってたのに・・・
「ここにずっといても仕方ないか。」
腹を決めて階段を一歩一歩進んでいく。
いったいどれ程の時間階段を登っただろうか。
雲超えたあたりから変なものが見え出した。いや、変な人が。
「天使かな?ハーピィーだとモンスターだし。やっぱ天使かな。」
そんな見たことのないものを前に少しのわくわくと、ちょっぴりの恐怖を感じた。
だって、夢に見た亜人っぽいものだもん。仕方ないよね!
そしてまた階段を進んでいく。するとだんだんを建物らしきものが見えてきた。
「デ、デカイ。こんなものどうやって建てたんだよ。」
そんなくだらないことを思いつつもこれはきっと閻魔様のいるとこだな、と自然にそれが理解できた。
建物の門をくぐると中には大きな赤い体を和服で飾ったおっちゃんが座ってた。
「よく来た。お前は死んだぞ。」
閻魔っぽいおっちゃんが突然大声で語り掛けてくる。こえぇ。
「あなたが閻魔様ですか?」
そう聞くなりおっちゃんは大仰に頷いて見せた。
「そうだ。もう一度言うがお前は死んだ。」そんなこと分かってるよ!
「これから僕は天国か地獄、どっちにいくか決められるのですか?」
さすがに閻魔様も冷静過ぎる僕に驚いたのだろう、目を見開いている。
「おぬし、れ・冷静じゃの。普通はもっと驚くのにの。
それとさっきの質問じゃが半分正解、半分はかすってもおらぬ。」
どういうことだろう?普通死んだら天国か地獄ではないのか?
「さすがに何日も倒れてから飲まず食わずでしたからそれぐらいの覚悟はしてましたよ。
それでその半分正解、半分は間違いとはどういうことなんですか?」
さすが閻魔様僕の言ったことがさほど珍しくないのか頷いて終わってしまった。
「うむ。天国か地獄これは間違いだ。天国何ぞ存在せん。極悪人はここで地獄に行ってもらう。おぬしのいた日本風に言うのであれば苦痛という名の懲役を負ってもらう。
そして天国、これはないと言ったがおぬしには世界を作ってもらう。」
「????????????」
世界を作る?このおっさん何言ってんの?これって閻魔様でなくて俺が見てる幻覚なのかな?
「おぬし失礼なことを考えておらぬかのぉ。 突然世界を作れと言われてもわからんわな。
ここで地獄に行かなかったある程度の人格者は自分の世界を作り繁栄させることが許される。
拒否した場合は輪廻転生でまたこの世界で生活できる。記憶はなくなるがの。」
・・・・・・・・ありがとう神様。
これで剣と魔法の世界を作れる!!!
「ちなみにこの世界を作ったのはおぬしの二次元仲間の猿渡じゃぞ。」
閻魔様が突然へんなことを言い出した。彼は生きているではないか。
さすがの僕もこの閻魔様を麻薬親父と認識しなおす必要があるかもしれない。
「あやつはこの世界を作り、記憶を封印してこの世界を楽しむ!といっておったからな。おぬしがそうなるのも仕方のないことであろう。」
へぇ~。
「・・・・・ちょっと待った!自分もその世界に参加することができるんですか?」
「できる。むしろやらないもののほうが少ない。記憶を封印するのはそこまでおらんがの。」
いいことを聞いてしまった。
「そうとなれば早く!早く世界を作らせてください!」
もうこの興奮を抑えることが僕にはできなくなっていた。
「そう急ぐな。すぐに迎えの天使が来る。 基本的に世界は自分の想像したことが創造される。」
何気にこの閻魔様上手いこと言うなぁ。
「世界の作り方はわかりました。ではどうやってその世界に行くんですか?」
この方法を知らずして世界を作る意味はない!!!!これこそ最重要なことだ。
「まず、先ほど言ったように肉体を創造する。そしてその肉体に魂を入れたいと願えばそれでよい。
その間の世界の監視や、追加で投入したい創造があれば天使に言えば代行してくれる。」
ふむふむ。これはいいことを聞いた。つまりチートな肉体を作ることができると。
「お、迎えが来たようじゃぞ。 ほかに聞きたいことができたならそこの天使に聞くがよい。
それでは右手にあるあそこの門を超えれば世界を作れるようになる。精々楽しめ。」
もぉ僕は早く作りたくて仕方がなかった。
「ありがとうございます!猿渡に会ったらまたな!って伝言頼みます。
それじゃ!行ってきます!」
そうして僕は天使とともに新たな世界に旅立った。