協力
三話目の更新になります。
俺は家で、昼過ぎに目覚めた・・。
「昨日は柚葉のおかげで助かったけど、柚葉って何者なんだ。」
「知らくていいことがあるの」
その言葉が頭から離れない。
俺はTVをつける、ワイドショーで頭がない死体が複数発見されたと報じられてる。
「頭のない死体・・・・。まさか」
TVの映像に見たことのある人物が映っている。
「柚葉!?」
俺は、その場所を知っていたので一度行ってみることにした。
現場につくが当然柚葉の姿はなく、報道関係の車両と警察車両が停まっているだけだった。
規制線が張られ、短機銃を持った警官が立っている。
「ふーん」、私が映ってたのに気づいたんだ。」
私は向かいのビルの屋上から観的用スコープを覗きながら呟く。
だいたい彼については調査済みだった。
鹿倉時雨・・・
私と同年代で地元の高校に通っている、近所に住んでいた幼馴染と妹は行方不明、その高校の先輩の鷹城千夜も行方知れずとなっている。
彼は何か知っているのだろうか?昨日のうわ言からも推測できる。
それにあの化け物、明らかに彼を狙っていた。
私はそんなことを考えながら、観的用スコープを仕舞う。
ビルから降りると彼に遭遇した。
「柚葉・・・」
「あら、奇遇ねこんなところで合うなんて。それとも私に惚れたの?」
こいつは平然と何を言ってるんだ・・・・。
たしかに可愛いとは思ったが惚れたのだと、まるでギャルゲーのキャラじゃないか・・・。
「ねぇ、聞いてるの?鹿倉君」
「別に一目惚れなんてしてないぜ・・・。」
「ふふ、貴方面白いわね。」
「なんだよ、柚葉」
柚葉と視線が合う・・・。
「え、この感覚は・・・。」
頭を覗かれる感覚が蘇る・・・。
「やっぱりね、あなたはある三人の失踪に関わっているのね。」
俺は正直、驚いた。頭を覗かれたような感覚はなかった。
「推測で言っただけよ、その驚き様だと図星みたいね。」
「柚葉、お前は一体何者なんだ・・・・。」
「私は私よ・・・・、それ以上それ以下でもないわ。」
「目的があるとしたらあの化け物の排除かしら。」
柚葉は簡単に目的を明かした、嘘ではなさそうだ。
「で俺は何をしたらいいんだ。」
「あら、協力してくれるの、そうねとりあえず真実を話してもらいましょうか。」
俺と柚葉は喫茶店に場所を変え、こよみや憂姫、千夜先輩、そしてこの元凶とも言える一夜先輩のことを知ってる限り話した。
「だいたいわかったわ、視線があった時の貴方の動揺した様子も千夜先輩の能力が原因だったわけね。」
「柚葉、俺を軽蔑しないのか?」
「別に、貴方が正しいと思って選択したんでしょ、それに後悔してるんなら軽蔑する必要はないわ。」
「ただ、貴方が今度殺人鬼になり得るような選択をしたら私が始末してあげるわ。」
俺は柚葉の発言により、ミスはできなくなった。柚葉なら躊躇いなく俺を殺すだろう。
「じゃぁ、行くわよ。」
「行くって、どこに?」
「私がこの街に借りた別宅よ。」
次回予告
柚葉のマンションに招待された時雨
そこはギャルゲーのような女の娘らしい部屋ではなく、複数のPCや情報端末が置かれていた