告白…?
それからの毎日は、やはり蓮兎とちはやと共に回っていった。初めて『友達』と一緒に帰り道に買い食いをして、休みの日に待ち合わせをして…『友達』の家に遊びに行った。プリクラも初めて撮った。毎日が『初めて』に溢れていた。
そんな中で、僕はちはやと一緒にいることが多くなった。それはきっと、蓮兎が部活で忙しいからなのだろう。うちの高校の野球部は部員が多く、レギュラー争いが激しいらしい。その中で蓮兎は常にスタメンなのだから、すごいと思う。僕とちはやは蓮兎が試合に出るたびに応援に行った。今日もその帰りだった。
「ねぇ、ちょっとお茶してかない?」
「え、ああ。いいけど。」
突然のちはやの誘いに、僕は少しびっくりした。断わる理由もなく、近くにあった喫茶店に入ることにした。
なかなかオシャレで雰囲気のいいお店だった。落ち着いていて、なんだか居心地がいい。この窓際で読書とかしたら気持ち良さそうだな…そんなことを考えていると、そのうち店員がストレートティーとミルクティーを持ってやってきた。
僕がストレートティーで、ちはやがミルクティーだ。
「このお店、なんかいいね」
「ああ。今度蓮兎も連れてこようか」
あいつ紅茶とか飲めないよ。なんて他愛もない会話が続く。
お互い紅茶も飲み終わって、そろそろ帰るかななんて思っていたその時だった。
「ねぇ、陽くん」
突然、ちはやが改まった感じで声をかけてくる。
「ん?なに?」
「 好き 」




