第3話 出会い2
「ねぇーライド、ライドは最終的に冒険者の分類なにやるつもりなの?」
冒険者の中でも剣使い、魔法使い、弓使い、拳銃使い、スナイパーに分かれる。
剣使いは接近戦で相手と戦っていく。弓使い、拳銃使いは中距離戦で戦い
スナイパーはその名のとおり遠距離からライフルなどをつかい戦っていく。
魔法使いは基本的に仲間の回復が主で仲間の援護をする。
しかしすべての分類に少しの魔力は必要である。
「おれはまだ決まってないな。シャインはきまってるのか?」
「ぼくもいまいち・・・」
このキュール高校では、すべての分類に挑戦できるように1年生では基本魔力をあげることに重視していて分類にわかれて発展した授業はしないことになっている。
「まぁ長い休みとかのときに武器をかしてくれて修行場もかしてくれるらしい。そのときに試してみて自分にあったのをさがしていくよ」
「そうだね」
入学式というのはこの高校はやらないらしい。
すぐにクラスにいくようなのだがクラスが何組なのかをきいていなかった。
「どうするよシャイン」
「とりあえず教室のとこにいっといて先生にきいてみようよ」
「そうだな」
行く途中に受け付けのおばさんがいたのできいてみた。
「君たちは私のクラス。いわなかったっけ?」
(いってねぇーよ)そう思いながらも「ありがとうございます」と笑顔でいった。
それからライドとシャインは教室にあるいていった。
「てかあの人先生かよ」
「そーだったんだね」
「てっきり手伝いのおばさんかと・・・」
「でもあの人でよかったよ。やさしそうで」
「そうか!?でもてきとーだぞ」
「スパルタよりはましだよ」
「そーだな」
いつのまにかライドとシャインもすごく仲がよくなっていた。
ライドは教室につくころにふと気づいた。
「ちょっとまて。あのおばさんの名前も何組かもまだわかってねぇーぞ」
「あっそうだね」
「やっぱあのおばさんてきとーすぎるよー」
「しょうがないからクラスの人にきいてみよ」
「どーやって?先生の名前もわかんないんだぜ」
「そっか」
「しゃーないからおばさんくるまでまとーぜ」
ライドとシャインは先生が来るまで廊下でまっていた。
ライドは目の前のクラスの中をボーっとしていた。
するとクラスの中で本を読んでいる少女をみた。
ライドは一目ぼれしてしまった。
髪は茶色っぽい色のポニーテールでキュール高校の制服がよく似合っていた。
ライドは気づかないうちにもう少し近くでみたいと本能で思ったのか前に歩いていった。
「ライド?どこいくの?」
隣にすわっていたシャインの声も聞こえていない。
ライドは前から人が来ているのに気づかずにあるいてしまいぶつかった。
「いった~」
ぶつかったのは赤い髪のショートの女の子だった。
「あっごめん」
ライドはとっさにあやまったが手遅れだった。
「あんたなに考えてんの?いきなりあるきださないでよ!バカ面してボーっとしてんじゃないわよ!」
ライドはここまでいわれてだまってはいられない。
「はぁ?どこがバカ面なんだよ!お前も気をつけて前みてあるけよ!」
「なんなのよ!そっちがわるいんでしょ!」
シャインも止めに入ろうとしたときあのおばさん先生がやってきた。
「ほらいきなりけんかしてないで教室はいって」
けんかしていたふたりは先生に出席簿でたたかれた。
「でもグラバス先生!こいつが…」
(このおばさんグラバスっつーのか)
「ほら早く教室入って」
とりあえずこれでけんかは終わった。
そのあと授業が始まったようだか今日は自己紹介だけのようだ。
「私は2組の担任のリクト・グラバス。まぁテキトーによろしく」
クラスの生徒のほとんどが(このクラスはずれだろ)と思っていた。
「まぁ席順で自己紹介君からね!出身校と名前だけいって」
「おれはライド・ジョイン。クロノス出身だ。よろしく」
「はいつぎ君」
「ぼくはシャイン・フリート。リードワークス出身です。よろしくお願いします」
「まじかよ。あいつリードワークス出身だってよ!」
「なんでそんなエリートがここにいるんだよ」
みんなリードワークス出身ということに驚いてる。
「はいつぎ彼女」
・・・
ライドは自分の自己紹介が終わったので半分寝ながらあの茶色のポニーテールのこの番をまっていた。
「はいつぎ彼女」
「私はミラ・クライスです。ユリート出身です。よろしくお願いします」
「ミラちゃんか~。ユリートってどこにあんだろ。しらね~や」
ライドは独り言をいっていた。
「クライスって…ねぇライド!」
「なに?」
「クライスってあの子サイコ先輩の妹?」
「えっ!いやないだろ!ないない」
そういいながらライドは携帯の電話帳のサイコを探した。そこには「サイコ・クライス」と書いてあった。
「まじかよ。まぁサイコカッコイイしな。いやまだ兄弟と決まったわけじゃないし」
「いや多分そうだよ。サイコ先輩もユリート出身だし」
ライドは黙り込んでうつむいてしまった。
(ミラちゃんがサイコの妹かよ。さっき知り合ったばっかだけど知り合いの先輩の妹が好きってどうなのよ)
そんなことを考えているともう自己紹介は最後まできていた。
「はいじゃあラスト君」
最後はあのライドとけんかした赤い髪の子だった。
「私はルナ・ラフウット。・・・クロノス出身よ。よろしく」
(あいつクロノス出身だったのか?あいついたかな~。まぁ人の名前と顔あんま覚えてね~し)
ライドはそろそろ終わると思い顔を上げるとちょうどルナと目があった。
ルナににらまれたがライドはここで騒ぎになりたくないので目をそらした。
「それじゃ自己紹介終わったわね。とりあえず今日はこれで終わりだから明日は検査があるから寮でゆっくり体を休めてね」
グラバス先生の話が終わり解散となった。
「シャイン~寮もどろーぜ」
ライドは後ろを振り返ってシャインに話しかけたがシャインはいなかった。
「あれ?」
シャインはミラのところにいっていた。
「君サイコ先輩の妹?」
「はい。兄を知ってるんですか?」
ライドは急いでミラたちの所にいった。
「ぼくはシャイン・フリート。よろっ
ドカッ
ライドはシャインに体当たりした
「俺っ、おれはライド・ジョイン。サイコとは友達だから」
「いたいな~ライド」
「あっはいこちらこそよろしくお願いします。シャイン君大丈夫?」
ミラはシャインに手をかした。
「あっありがとうね」
ライドはそれをみて完全に嫉妬している。
「私、同じ中学出身の人がいなかったのでこれからよろしくお願いします。シャイン君と…ラルド君?」
「ライドです」
「あっミラちゃんメアド交換しよ」
シャインはライドがミラにきくまえにメアドを聞いた。
「はい。それじゃ私も寮に戻ります」
ミラは走っていってしまったのでライドは聞くことができなかった。
ライド寮にもどろ」
ライドはシャインを軽くにらんでふてくされてる。
「どうしたの?ライド」
「ミラちゃんのメアド教えろよ!」
「なんで?自分で聞きなよ」
「なんでシャインばっか…おれなんか名前も覚えてもらえないのに」
「まぁ寮もどろー」
それから寮の部屋にもどり二人はすぐ眠りについた。
いまも二人に迫っている恐怖にも気づかずに・・・